ぶらり茨城
 『ぶらり茨城』は、いばらきを訪れた時の訪問記をつづっています。
 身近ないばらきの「今」を取り上げます。
TOPぶらり茨城いばらき りぽーとえきすぽ りぽーと苦悩の科学万博万博補完計画雑記掲示板
 


■ 常磐線北上の旅(その3)〜旧トンネルをついに見つける! ■
2003年4月6日(日)取材

 14時19分、常磐線竜田駅を出発。同29分、広野駅に着きました。

 広野駅ホームにはあの有名な記念碑があります。

 ♪今は山中、今は浜、今は鉄橋渡るぞと〜
 は、ここ広野から久ノ浜までの常磐線から観た風景をあらわしたものです。

【JR広野駅 看板】
 ♪今は山中、今は浜〜のスタート、広野駅。トンネル探索が続きます。


【汽車の碑】

【JR広野駅 駅舎】
 唱歌「汽車」の唄が書かれた記念碑。大和田愛羅先生作曲。  常磐線のこのあたりの地域は皆、こういう風な設計のようですね。


■東禅寺トンネル(136.44m)
 広野駅改札を抜け、駅前のシャッター商店街を歩いていきます。

 踏切を渡り、畑(田んぼ)の中などを歩いていきます。常に常磐線のあるところを意識しつつ、離れないようにします。途中で川があったので、橋を渡るために迂回。橋を渡り、川沿いに歩いていくと、砂利道がなくなってしまいました。

【シャッター商店街】
 車社会において駅前という土地は、経済の中心として成り立たないのでしょう。


【常磐線に沿ってカーブ】

【川のかなり向こうが常磐線】
 つかず離れずで常磐線に沿って歩いて行きます。  いつの間にか常磐線からかなり離れてしまいました。


 人が通れるような草木の踏みならされた道がありましたので、そこを歩いていきます。どんどん進んでいくと、急にあたりが開け、車が利用しているような少し広い道に出ました。その道を歩いていくと、常磐線が存在する方面に向かっています。いつの間にか常磐線が目の前に。


【川沿いの道】

【廃屋】
 橋を渡り川沿いに歩き、常磐線のある方向へ向かいます。  人の気配のしない、昭和のにおいのする建物。家畜小屋もあります。


【少し広い道が見える】

【遠くに見えるのは!?】
 しばらく歩いていくと、道が開けてきました。車が通れそうな道です。  車が通った形跡のある道に出ました。その遠く先に見えるのは・・・。


 常磐線に沿うようにして歩いていくと、トンネルが見えるではないですか!?。

 それが東禅寺トンネルです。

 距離は136.44mと短く、あっという間に通り抜けることができます。通り抜けると東禅寺というお寺がありました。

【東禅寺トンネル(広野側)】
 つ、ついに常磐線の旧トンネルを発見することができました〜(TT)。


【トンネル内部】

【東禅寺トンネル(末続側)】
 水溜りがあり、決して足場はよくありません。比較的内部が明るいのが救い。  トンネル攻略です!。常磐線旧トンネル、まず一個目だ〜(^O^)9。


■台ノ山トンネル(156.55m)/広野側
 アスファルトの整備された道を歩き続けます。
 常磐線を見失わないようにして、歩いていきます。基本的に、線路の脇に道路はありません。畑や田んぼをはさむ形で、道がありますので、かなり遠目に常磐線を見ながら歩くことになります。
 ある程度歩いたところで、一本の整備されていない道を見つけました。ここでも私はビビビときました。とくに看板とかあるわけではないですが、ここを入って行かなければならない気がしました。


【アスファルトの道を歩く】

【一本の整備されていない道】
 左手(写真の外)に常磐線を確認しながら、歩き続けます。  この道を見たとき、なにかしら心に響くものを感じました。ので入ります。

 その道を歩いていきます。中に入っていくと、住宅が部分部分にあり、畑(田んぼ)があります。その中を進んでいくと、トンネルが見えるではないですか!?。それが台ノ山トンネル(現行)です。しかし、それは現行のトンネルで、旧台ノ山トンネルではありません。辺りをくまなく散策していくと、の中にトンネルらしきものを発見。道もありますので降りていきます。


【台ノ山トンネル(現行・広野側)】

【整備されていない道を進む】
 畑のあぜ道を歩いていくと、台ノ山トンネルが眼下に確認できました。  道なりに歩いていくことにします。


【常磐線トンネルの上】

【常磐線を回り込む】
 常磐線を見下ろせる位置に来ることができました。右手の茂みが旧線です。  道なりに進むと、常磐線線路を回り込むことになるようです。

 はこの季節、枯れているのでいいのですが、とげのある草が進行をさまたげ、奥まで進むことは非常に困難です。かなりがんばってみましたが、トンネル入り口まで進むことは無理のようです。ここは撤退することにしましょう。
 それでも上から写真は取れますし、トンネル上部のレンガも身近に撮影できましたから、良しとしましょう。


【旧線側に降りられそう】

【台ノ山トンネル】
 藪がかき分けてある場所を発見。ここから下(旧線側)に降りられます。  うっすらと向こうに台ノ山トンネルが見えますが、きつい藪に断念します。


■台ノ山トンネル(156.55m)/末続側
 山の中を抜けるアスファルトの道を進みます。

 台ノ山トンネル
の反対側に出られます。
 遠目に台ノ山トンネルの出口が見える気がしますが、こちらのほうはさらに草木が高くそびえ、進むのを困難にしています。今回はこちら側もあきらめることにします。

【台ノ山トンネル反対側】
 草木が高くそびえているので、こちら側からのアクセスもあきらめます。



■夕筋トンネルは見つからない
 山道を歩いていると、国道6号に合流したので国道を歩きます。国道は車のために整備されてはいますが、人が歩くには適していません。国道側の夕筋トンネル(国道)を見つけました。おそらくこの近辺に、常磐線夕筋トンネルがあるのでしょうが、まったく見当がつきません。先を急ぎます。


【山道に戻る】

【夕筋トンネル(国道)】
 トンネルのアクセスをあきらめ、末続駅に向かうために道を急ぎます。  国道側の夕筋トンネル。この近くに、常磐線の夕筋トンネルがあるはず。


■末続トンネル(国道)
 さらに進んでいくと、今度は末続トンネル(国道)に続きます。末続トンネルは距離が270m近くあり、長いトンネルです。特に歩きで通過すると、車が脇をびゅんびゅん通り過ぎますし、怖いです・・・。
 トンネルと抜けると、末続駅の看板を見つけることができました。


【末続第2トンネル(国道)】

【案内板】
 やはりこの近くに、常磐線の末続トンネルがあるはず(TT)。  末続駅の文字に一安心。間違っていたら、戻らなければならないですからね。


■末続トンネル(350.94m)
 駅方面に向かっていくと、当然のように見失っていた常磐線を見つけることができます。

 で、その線路を戻るようにして(広野側に)歩き始め、民家や畑を抜けていくとトンネルがあるではないですか!?。

 それが、旧末続トンネルです。

【末続駅方面に歩く】
 末続駅に向かいます。もしかしたら、旧トンネルが見つかるかもしれません。


【常磐線を発見】

【末続トンネル(新旧)】
 遠くに山があるってことは、トンネルがあるはずです!。  歩いていったら、末続トンネルを新旧ともに見つけてしまいました!。


 現在の末続トンネル(現行)と、旧末続トンネルはほぼ同じ位置にあり、旧トンネルはは現在も保守用の道路として利用されているようで、歩くことが非常に楽です。トンネル内はこれまでのトンネルと同じように、内部照明がありませんから、まっくらです。特にこの末続トンネルは270mの長さがありますから、暗闇の部分が長く怖いです・・・。こういう情報は前もって知っていたので、家から持ってきたライトを点灯させます。それでも怖い(><)。


【末続トンネル(末続側)】

【内部は真っ暗】
 ゴシック調なデザイン。レンガで造られており、ローマ風です。  トンネルは長く、そしてカーブを描いているので、出口の光が見えません。

 ひんやりとしたトンネル内に、私の歩く音が聞こえます。

 基本的にトンネル内の道は整備されていません。砂利道であったり、水溜りがあったり、といった感じです。天井にライトを向けると、黒く汚れているような気がします。これは蒸気機関車すすがこびりついているのかもしれません・・・。

 トンネルネタで、幽霊が出るとかそういった話がありますが、私には在りし日の旧常磐線の機関車の音が聞こえてきそうな。そんな気がしました。

【天井が黒く汚れている】
 蒸気機関車時代のすすの汚れがこびりついているのでしょうか。



【末続トンネル(広野側)】

【スーパーひたち】
 長いトンネルを抜けました。今回訪れたトンネルで最長でしたね。  向こうからスーパーひたちがやってきました。

 長い長いトンネルを抜けると、まだ道は続きます。脇の常磐線に、スーパーひたちが通過します。このあたりは、民家はありません。ずーっと木々で覆われていた視界が、ここで一旦開け、が見えます。ああ、これが、「今は山中、今は浜」の、「浜」なんだなーって気がしました。


【今は浜】

【夕筋トンネル(末続側)】
 山道だったのが急に視界が開けました。ここが“今は浜”なのでしょう。  さらに進んでいくと、すぐに夕筋トンネルが見えてきました。


■夕筋トンネル(206.48m)
 そう思いながら歩き続けると、再びトンネルが見えてきました。今度のトンネル夕筋トンネルです。ここも同じように、新トンネル旧トンネルが平行に並んでいますので、簡単に見つけることができるでしょう。

 トンネルの入り口のレンガからは、自然の木が割って出てきており、年月の長さを感じさせてくれます。距離のあまり長く無い、旧夕筋トンネルを抜けます。

【夕筋トンネル(末続側)】
 丸いアーチ上のデザイン。レンガ脇からは木が割って出てきています。


【夕筋トンネルを出る】

【夕筋トンネル(広野側)】
 だいぶ日も暮れてきましたね〜。感慨深いものがあります。  一転してゴシック調のがっちりしたデザインになりました。

 これで一応、広野駅−末続駅間4トンネルを攻略したことになりました。
 本来の目標は、さらに末続駅の先も攻略する予定でした。しかし、すでに日は落ちつつあります。今回の常磐線旧トンネルの旅はここで終了しようと思います。


■末続駅で総括
 末続駅につくころにはだいぶへとへとになっていました。

 きちんとした昼食も摂っていないし・・・。無人駅である末続駅に荷物を置き、駅トイレ脇にある水道で手を洗い、顔を洗います。昨日買ってあったキットカットを食します。
 駅内部には、末続駅誕生の写真が飾られています。

 時間がゆっくりと流れています。

【末続駅に向かう】
 こうした土地でもしっかりしたアスファルト舗装。車社会ですね。


【JR末続駅】

【末続駅正面】
 薄汚れた感がありますが、地元民が作り上げた手作りの駅なのです。  無人駅です。きっぷは売っていないので、電車内できっぷを購入します。


 電車が来るまでの40分程度の間、時間の流れを楽しみます。ああー、これが地方の時間の流れなんだなーって気がしました。
 駅舎駅ホームを撮影しておきます。


【末続駅の歴史】

【ゆったりとした時間】
 地元民による手作りの駅であることが写真によって学習できます。  ホームにも人がいません。電車が来るまで、喧騒を忘れさせてくれます。


【乗車駅証明書発行機】

【こんな感じ】
 乗車駅証明書を発行してくれます。バスで言う、整理券でしょうか。  電車内、もしくは到着駅で清算をします。


 まもなく電車がまいります。
 高架橋をわたり、2番線ホームに行きます。電車がまもなく入線してきます。これにて今回の常磐線旧トンネル訪問の旅を終了することにします。帰りは仙台まで出て新幹線特急を使う予定でしたが、時間が合わないこともあり、各駅停車で帰ることにしました。

 いわき駅で乗り換えて常磐線を南下していきます。
 訪れていないトンネルを想いながら、再び来よう、そう思いました・・・。

【日が暮れる】
 電車を待ちます。こんなにゆっくりと時間を感じる機会はめったにありません。







この項おわり
Indexにもどる
TOPにもどる

取材・掲載 お問い合わせ
更新日 2004/09/01
2004年03月04日 UP

関連リンク
 『常磐線北上の旅』の第2弾です
常磐線 旧トンネル訪問 その1/////(20030502〜0505)

勿来(なこそ)−大津港 ハイキング(20020209)
土浦駅、在りし日の1番線(その1)(20020121)
【サイト紹介】1985年(昭和60年)3月17日から9月16日まで茨城県筑波研究学園都市にて開催された、『国際科学技術博覧会(通称・科学万博−つくば’85)』〔EXPO’85〕や、茨城県県南地方(土浦市・つくば市)のイベント、JR常磐線(旧トンネル)、廃線となってしまった筑波鉄道(つくばりんりんロード)を中心に繰り広げる、「いばらき だいすき」なサイトです。

TOPぶらり茨城いばらき りぽーとえきすぽ りぽーと苦悩の科学万博万博補完計画雑記掲示板
Presented by KAS.
Since 2001/11/14