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2004年9月1日(水)取材 |
■鹿島神宮 提灯まち、神幸祭
茨城県鹿嶋市の鹿島神宮にて、毎年9月1,2日に「提灯まち」というイベントが行なわれます。昨年訪問したかったのですが、時間がとれず今年の訪問になってしまいました。平日行なわれるお祭りだというのに、たくさんの大人がこのお祭りに参加されているのを見ると、「ああー、こういう街も良いよなー」と思います。
茨城県南とは言え、霞ヶ浦をはさんだ距離が絡むのか、土浦や石岡、真壁とは違った山車に驚きます。土浦や石岡、真壁の山車のお祭りが「男らしさ」というならば、鹿嶋の山車まつりは「女らしさ」を感じさせてくれます。
鹿島神宮のお祭りの初日です。 |
本来なら平日の今日明日は仕事なのですが、お休みをいただいてしまいました。
鹿島神宮で神幸祭が行なわれるからです。 去年も行こうとしていましたが、平日なので急に休むこともできずあきらめていました。
宿泊込みの旅なので、荷物をまとめます。
■鹿島神宮駅に向かう
12時頃に最寄り駅できっぷを購入。
電車に乗り、新松戸駅、我孫子駅と乗り換えます。
成田線で成田駅まで。いつもの土日なら、がらがらな路線も本日は平日。学生でそれなりに混んでいます。
成田駅で鹿島神宮行きの電車に乗り換えます。 |

【成田駅】 |
国際空港の乗換駅。ここから鹿島神宮駅に行くため乗り換えます。 |
14時30分、鹿島神宮駅に到着しました。
ここから先は大洗鹿島線に乗り継いで水戸駅方面に行くこともできます。Jリーグが開催されているときは、もうひとつ先のの鹿嶋サッカースタジアム駅が開業され、電車は進行します。本日はJリーグが開催されていないので、この鹿島神宮駅が終着駅です(^^)。
鹿島神宮駅には6月の、「第53回 水郷潮来あやめ祭り大会」の翌日に寄ったことがあります(^^)。
駅構内と駅舎を撮影し、駅前を歩きます。 |

【大洗鹿島線】 |
水戸駅方面に行くディーゼルカー路線。今回は乗車しません(^^;)。 |

【鹿島神宮駅】 |
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【駅前の時計台】 |
赤い屋根が鹿嶋カラー。 |
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さらに奥のパチンコ屋さんは閉店。 |
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■ビジネスホテル鈴章
荷物が多いので本日宿泊する予定の『ビジネスホテル鈴章』にチェックインします。まだ14時30分頃でしたので、チェックインできる時間ではなかったようですが、チェックインさせてくれました(^^)。
鹿島神宮に持って行く荷物を整理し、軽く休憩を入れます。
恒例のホテルチェックも行ないます。

【ビジネスホテル鈴章】 |
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【ユニットバス内】 |
シングルルーム。まずまずの広さです。窓はスライドパネルカーテン式。 |
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蛇口周りもきれいに清掃されています。古い設備ですが、大事に使われています。 |
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■鹿島神宮に向かう 15時前にホテルを出ます。
鹿島神宮方面に歩いていくと、歩行者天国になっている区域に当たりました。その道をまっすぐ進んでいくと、竹ざおにぶら下げた提灯を発見!。これが『提灯まち』のイベントで使われる提灯なのですね!(^O^)。

【提灯を積んだ車を発見】 |
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【サッカーボール】 |
これが「提灯まち」に使われる提灯なのですねー(@@)。かなり大きいです。 |
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いくつかある提灯の中には、提灯にまぎれてサッカーボールが入っています。 |
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【提灯を立てる】 |
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提灯は竹ざお一本が軸になっており、それだけでは立ちません。4方からロープで均一の力で引くことにより、立つのです。 |
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■まつり風景
「提灯まち」のイベントまでにはまだ時間があるようです。
近くに山車があります!(^O^)。
次々に山車が集まってきまして、鹿島神宮前の通りに並んでいきます。
こちらの山車の特徴は、車輪(わっぱ)が大きいことでしょうか。1m近い木の車輪がぱっと見、驚きます。さらに、山車の上には人形が必ずいます。この鹿島神宮には5基の山車があるそうです。系統としては、千葉県佐原の流れを汲んでいるとのこと。だから、土浦や石岡、真壁の山車と何かが違う感じがするんでしょうね〜(−−)。

【大町区の山車】 |
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【大きい車輪(わっぱ)】 |
人形は「塚原ト伝」の大町区の山車。 |
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直径が1m近くありそうな車輪です。 |
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【仲町区の山車】 |
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【やはり大きい車輪】 |
人形は「天照皇大神」の仲町区の山車。 |
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どうやらこの地域の車輪は大きいのが標準のようです。 |
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【聖和會の柏木】 |
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【鹿島神宮前の通り】 |
お願いして撮影させていただきました。名称が彫られていて本格的です。 |
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何かの時間待ちのようで、山車にも提灯にも動きがありません。 |
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【型抜き】 |
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【歩道に出店】 |
この地域独特なのでしょうか。型抜きにたくさんの女の子がチャレンジしています。 |
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歩道の幅が広く取られているので、両脇に出店があっても道幅が広いです。 |
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■子供提灯
鹿島神宮に足を運びます。
境内で撮影をしていますと、先ほどの子供提灯が入場してきました。
男友会がサポートをするようで、一緒になって子供提灯を移動させています。
提灯を移動させるときも「わっしょい、わっしょい」って言うんですね〜(^^)。
子供提灯は“釜”と呼ばれる場所まで移動します。子供達はロープを持って、提灯の周りをぐるぐると駆け出しました(^^)。 |

【鹿島神宮の鳥居】 |
木々が残り、いい雰囲気になっている鹿島神宮です。 |
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【子供提灯】 |
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おそろいの「男友會」のシャツを着て、提灯を曳いています。 |
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【撮影しているのを撮影】 |
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【子供提灯】 |
鹿嶋神宮報道班が撮影しているのを撮影します。負けてられません!(´>ω<`)。 |
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提灯の下部を足で固定しています。今から何が起きるの(´・ω・`)?。 |
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【提灯を軸にして】 |
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子供達がぐるぐる回りだしました(@@)グルグル。楽しそう〜(^^)。 |
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■お好み焼きを食す
祭り会場周辺を歩き回ります。
小腹が空いたので、お好み焼きを購入。境内で食します。

【鹿島神宮 楼門(ろうもん)】 |
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【お好み焼きを食す】 |
奈良時代、防人になるため出発するときの起源になった場所です。 |
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お昼代わりのお好み焼きを境内で食します。 |
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■山車が動き出す
先ほどまで停まっていた山車が動き出しました。
鹿島神宮の鳥居前まで進んでくると、180度のターン。鹿島の山車には、先ほども申し上げたとおり、てっぺんの部分に人形が設置されています。感覚としては「山車が動く」というより、「人形が動く」といった感覚が求められるそうです。
なので、この鳥居前での180度ターンも、人形がゆったりとターンしているように見えるかどうかがポイントなのだそうです(^^)。
鹿島の山車は横90度に方向転換する場合、横笛を♪ピロピロピロ〜と吹きます。なんかお祭りっぽくてステキです(*^^*)。

【大町区ターン】 |
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【仲町区ターン】 |
逆光で撮影が難しい〜(><)。鹿島神宮の鳥居前で180度ターンです。 |
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ぎりぎりぎりと大きい山車を回します。横笛でピロピロピロ〜と笛を吹きます。 |
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【ぼくが山車を曳いている】 |
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仲町区の小さな男の子が山車を力強く曳いています(*^^*)。 |
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■やる気が出てくる「わっしょいわっしょい」
180度ターンをした山車の後ろに、若い女の子達が続きます。手に持った扇子を仰ぎながら「わっしょいわっしょい!」と山車に続きます。
個人的には、ヤル気がマンマンになってきます!(><)9゛ナンノコッチャ。

【新町区のわっしょい】 |
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【仲町区のわっしょい】 |
山車の後ろについていく女の子が扇子を仰ぎながら、「わっしょい−」と続きます。 |
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新町区と比べ、女の子の数があまり多くありません・・・。祭り男はしょんぼりかも。 |
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■提灯まち(提灯祭)
山車を見送り、鹿島神宮で待ちます。
しばらくすると、「提灯まち」で次々と提灯がこちらに向かってきます!。
★主な参加団体★
・赤ちょうちん
・六一会 若連
・梢會
・神野若連
・根三田若連
・沼尾若連
・泉川
・男友會
・櫻風會
・田野辺若連
・TMST
・龍神
・義生會
・鳶會
・立正佼成会

【赤ちょうちん】 |
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【六一会 若連】 |
提灯すべてが赤色仕様。 |
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倒れそうなほど、提灯をこねています。 |
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【神野若連】 |
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【根三田若連】 |
倒れる寸前の提灯です。 |
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こちらも威勢がよく、倒れそうです。 |
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【沼尾若連】 |
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【泉川】 |
餅つきのように、どすんどすんと竹ざおを移動させています。 |
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ビニルに包まれた提灯。倒れそう・・・。 |
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【龍神】 |
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【鳶會】 |
提灯がこんもりと取り付けられて、いい感じです。 |
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道路に出てきて、早速倒れてしまいました。 |
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一通り提灯の出発を見送った後で、一旦ホテルに戻ります。 デジカメのデータを一度パソコンに転送するためです。
■“釜”で燃やされる提灯
会場に戻ると、提灯は続々と鹿島神宮の鳥居の中に入っていくところでした。
提灯の行き着くところは、“釜”と呼ばれる広場。
先ほどの子供提灯の時とは違い、釜の中心部にはわらで焚き火がしてあります。
どうやら、提灯をその焚き火の中に倒し、燃やすようです。

【続々と提灯が境内に向かう】 |
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【境内の中】 |
いくつもの提灯たちが境内に向かっています。写真は沼尾若連。 |
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提灯がゆっくりと、こねられています。 |
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【“釜”の前で準備】 |
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六一会 若連の提灯がゆっくりと待っています・・・。 |
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焚き火の横で提灯をゆらゆらぐらぐらと揺らし、先端を焚き火の中に沈めます。そして、根元の部分を持って焚き火を中心にして右回りに走り出すのです!!(@@)スゴイ!!。
火を使ったお祭りを直接見るのも初めてですし、提灯で焚き火をかき回すようにして走る光景も見たことがありません!!(@@)。
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【提灯が火の中に】 |
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提灯が倒され、火の中に入ります。竹の部分を持ち、火を中心にして走り出しました(@@)。ぐるぐるぐるぐる回ります。 |
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【入場を待つ提灯】 |
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【勢いあまって倒れる】 |
提灯は常にこね回しています。 |
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移動は、呼吸が合わないと倒れます。 |
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【根三田若連の火】 |
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勢いよく火が立ち上がらせるのも、コツがいるようです。 |
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こういったことを、次々と提灯が行なっていくのです。
中には、提灯に火をつけて再び持ち上げ、提灯を燃え広がせる団体もありました。しかし、それはマイクで「火をつけたら持ち上げないでください」と注意をされていましたが。というのも、周辺は木々に包まれ、燃え広がることも考えられます。さらに、見学人が大勢周辺を囲っているので、火のついた提灯が落ちてきて怪我をすることも考えられるからでしょう・・・。
でも、話をしている人の声に耳を傾けると、「昔は提灯に火をつけて再び持ち上げるのは、普通にやっていた。しかし、今は危険だからそれを容認するわけには行かない」趣旨の話をしていました。
なので、火をつけて燃やして持ち上げようとしても、すぐには注意しません(^^;)。体裁上、注意を促している。そんな感じなのです(^^;)。

【男友会】 |
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【提灯を火に傾ける】 |
子供提灯でも参戦されていた男友会の提灯です。何かやりそうです(→)。 |
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完全に火の中に落とさず、耐えています。ビニルに引火し、燃え上がります(↓)。 |
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【提灯が燃え上がる】 |
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完全に引火した提灯を持ち上げます。炎が高く燃え上がり、会場から歓喜の声が上がりますが、主催者からスピーカーで注意が促されます(^^;)。 |
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ちなみに、提灯は裸(紙)のまま火をつけても、簡単には引火しません。提灯をひとつずつビニル袋に包んでいるほうが簡単に引火します。
最初は雨対策で提灯一つ一つに、ビニル袋をかけているのかと思っていました。でも、最後の“釜”で提灯を燃やすイベントを見て、「ああ、引火を促すためにビニルをかけているんだなー」って思いました(^^;)。
提灯を釜に入れるイベントもトントントンと進行していきます。
会場関係者の立ち話を盗み聞きすると、「今年の進行は早いなー。やればできるなー」みたいな話をしています。おそらく去年は時間が押してしまったのでしょう・・・(^^;)。

【炎に照らされる提灯】 |
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【たくさんのギャラリー】 |
闇夜のはずなのに、燃え上がる炎で辺りが照らされます。 |
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このイベントを観るために、たくさんのお客さんが周りを囲んでいます。 |
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提灯まちのイベントも一通り終わったようです。
小腹が空いてきたので、焼きそばを購入。
■神幸祭
御仮屋前のスペースでは『神幸祭』が始まろうとしています。
聞いたところによると、神幸祭とは「神が地上に降りてきて、一晩仮殿ですごし、明日の“還幸祭”で再び神が還っていく」のを示したイベントです。
しばらくすると、様々な装いを施した人々が鹿島神宮から歩き出します。そして、鹿島神宮の前の通りを歩き始めました。
いろいろな装いの方々がおられますが、この行列の中でキモとなるのは「古いお神輿」です。この「古いお神輿」に神がいると考えられています。このお神輿のために、こうして練り歩いているのです。 |

【神幸祭が始まる】 |
様々な装いをされた方々がテント下でスタンバイしています。 |

【神宮方面からぞくぞくと】 |
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【旗を持った方々】 |
行列を作って歩いていきます。 |
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【古いお神輿】 |
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【提灯を置いて挨拶】 |
このお神輿が、この行列の中で重要なのです。 |
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一通り進行が終わると、役員たちは提灯を置き、挨拶が始まります。 |
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通りには5基の山車が停止して、集団の通過を見送っています。
集団は歩行者天国が終わる十字路まで行った後、Uターンして戻ってきます。

【楼門の前に戻る】 |
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【宮司の儀式】 |
集団は楼門の前に戻ります。 |
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門の隣に建てられた仮御所を前に、宮司が儀式を行なっています。 |
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■鹿島の山車は曳き手が踊る
神幸祭も終わり、山車が再び動き始めます。
辺りをぶらぶらと歩いていると、山車の曳き手が山車の前で整列して踊っています。
鹿島は佐原の系統を組んでおり、「曳き手が踊る」のは佐原地方の流れなんだそうです。
土浦、真壁、石岡と山車を観てきましたが、こうやって踊っている光景は初めて。やはり、霞ヶ浦を挟んでの土地では茨城県といっても多いに文化が違うな〜って感じました(´-ω-`)ナルホドー。 |

【山車が動き出す】 |
行列を見送った後は、山車が再び街中を進みます。 |
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【曳き手が踊る】 |
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お囃子にあわせて歌を歌いながら、曳き手が皆、踊ります。山車は曳いても踊りを踊るなんて珍しい〜(@@)。大人から子供まで踊れている光景を見るのは、不思議な気分です。 |
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初日の本日のイベントも一通り終わったようなので、ホテルに戻ることにしました。
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