ぶらり茨城
 『ぶらり茨城』は、いばらきを訪れた時の訪問記をつづっています。
 身近ないばらきの「今」を取り上げます。
TOP豆日刊いばらき(Blog)ぶらり茨城いばらき りぽーと雑記よみがえる科学万博-つくば’85掲示板




■ 石岡皐月祭 ■
石岡市(県南) : 2005年5月8日(日)取材

 石岡市で5月に行なわれるという、『石岡皐月祭』。
 詳細な情報が無いまま石岡駅に向かうと、観光案内所でチラシをいただくことができ、お祭りが本当に行なわれていることが分かりました。石岡と言うと、9月に行なわれる『石岡のおまつり』は有名です。今回の5月に行なわれる『石岡皐月祭』もまた、石岡の山車や獅子がたくさん出ており、負けず劣らず石岡の歴史を堪能することができます。
 (なお、今回UPされた『石岡皐月祭』では、おまけページを作ってあり、「泉町」と「青木町」の楽しい舞台の様子をコマ送りで作ってあります。)

 帰宅時には、このところなかなか巡り合うことのできなかった、常磐線2階建て車両に乗車することができました。

 『石岡皐月祭』・・・。
 これほど神秘的なイベントがあるでしょうか・・・。石岡市公式サイトや、石岡市観光協会公式サイトで発表されていないお祭りなのです・・・。非公式サイト上では「石岡のおまつり」のように、山車獅子が出るお祭りとのことですが、なにせ公式の情報がありません。わかっているのは、下記の情報のみです・・・。

【石岡皐月祭】
場所:石岡市中町・守木町周辺
日時:2005年5月8日 午前10時〜午後5時

 石岡といえば、石岡駅ですし、土浦駅の3つ先の駅でそれほど遠くはありません。万が一、イベントが行なわれていなくても、まったく問題の無い距離ですし、とりあえず行ってみるしかありません。


■石岡駅を目指す
 イベントが朝10時から始まると言うことで、早起きです。
 7時30分過ぎに起きて、準備して出発です。ちょっと体調が悪く、あまり激しく動くことができません・・・。このところ、体を頻繁に動かしていて、きちんと休んでいないのです・・・(´=ω=`)。

 無理をしないようにして最寄り駅でsuicaを通し、いつもは立って窓に流れる景色を眺めるのですが、今日はイスに座って移動します。新松戸駅で電車が来たので乗り換え。柏駅常磐線に乗り換えます。
 天気予報では「晴れのち曇り」なのですが、空を見る限り、曇り空。いつ雨が降ってもおかしくないような感じがします。


【建設中の圏央道】
 牛久駅-ひたち野うしく駅間において建設されている横断道路です。

【パラッシオ ひたち野うしく】
 ひたち野うしく駅前にできた、分譲型のマンション。

 左手に珍来を眺め、神立駅に入線します。

 電車の中から駐輪場が見えます。先日、千代田町(旧・新治郡千代田村)は霞ヶ浦町と合併し、かすみがうら市になりました。駅前の駐輪場の文字が、「かすみがうら市営駐輪場」に直されていました・・・(´TωT`)。

 我が故郷、千代田村。いや、千代田町。ついに、地名から「千代田」の文字がなくなってしまいました・・・(T△T)ナンテコッタ。

【かすみがうら市営駐輪場】
 千代田村→千代田町→かすみがうらと名称変更された駐輪場です。神立駅前。


【神立駅以降の田んぼの風景】
 まだ田植えのされていない田んぼの風景が流れていきます。奥は筑波連峰。

【恋瀬川】
 高浜駅の手前には、かつての水運を支えた霞ヶ浦につながる恋瀬川が。


 さらに北上し、大きな田んぼの田植えを眺め終わると、石岡駅常磐線は入線します。
 石岡駅に来るのは、今年の1月に鉾田本町 旭町 山車20周年記念式典で、乗り換えて以来になります。石岡駅で降りた、と言う意味では、柿岡地磁気観測所に取材させていただいたとき以来になりますねー(^^)。


【駅看板 石岡駅】
 かつて茨城県県南の経済を支えた石岡。しかし、最近の駅周辺は空洞化です。

【真っ赤なバラ】
 茨城県の県花に制定されているバラが、石岡駅ホーム花壇に咲いています。


■石岡皐月祭の情報
 改札でsuicaを通し、駅前に出ます。
 以前に比べて、特に変わったところはありません。右手にある観光案内所に寄り、今日行なわれる『石岡皐月祭』の情報をもらいます。チラシをもらい、会場となる場所を教えていただきます。やっぱり、こういうときは、こういう観光案内所があると助かりますね〜(^^)。


【石岡駅 西口】
 石岡駅駅舎に隣接して、喫茶店ハニーブラウンや観光案内所があります。

【石岡皐月祭のチラシ(B5)】
 石岡まで来て始めて、公式の情報を得ることができました〜(>o<)。


■石岡皐月祭 会場へ
 駅前大通りをまっすぐ歩き、T字路にぶつかったら左手に歩いていきます。するとお囃子が聞こえてきますし、少しずつ人が多くなってきます。左手にすでに閉店してしまったコーキがあり、その向側にある大駐車場石岡皐月祭メイン会場になっているのです。

 駐車場はそれほど広くなく、その会場内にすでに3基の山車がスタンバイしています。
 幸町(さいわいちょう)の獅子が暴れています。幸町の獅子は現在2頭あって、現在使っている獅子は、昭和48年に製作されれたものです。

【石岡駅前 駅前大通り】
 石岡駅前に伸びる、大通りを歩いていきます。左手奥からお囃子が聞こえてきます。


【突き当りを左折する】
 駅前大通の突き当たりT字路を左折し、進んで行きます。国道355線です。

【左手にコーキショッピングプラザ跡】
 少し歩いていくと、左手に4階建てのコーキ(撤退済み)が現れます。


【石岡皐月祭メイン会場】
 コーキ跡の向かいにある、駐車場の敷地がイベント開催会場として利用されています。

【中町の旧・山車】
 駐車場右手には中町の旧・山車。老朽化により、特別な日にしか利用されません。


【獅子やお面の即売会】
 お祭り用品(モック?)の即売会です。獅子は25000円から(@@)ホシイ。

【幸町の獅子】
 石岡のお祭りでは、獅子自体にかなり歴史があるようで、表情が豊かです。


【座り込む幸町の獅子】
 石岡の獅子は表情(獅子の表情であり、舞人自身の演技の表情)がたいへん豊かで、演技力は土浦の「それ」よりも技術的に圧倒的に優れているように感じます。


■山車の人形と獅子
 山車の頂上に置かれる人形が4つ展示されています。
 各町の獅子もテーブルの上に置かれています。


【日本武尊(やまとたけるのみこと)】
 中町の人形。五穀豊穣、商売繁盛の神。日本神話においてのヒーローです。

【仁徳天皇(にんとくてんのう)】
 国分町の山車。仁徳天皇は、誉田別命(応神天皇)の第四子。


【神武天皇(じんむてんのう)】
 青木町の山車。神武天皇は、初代の天皇として知られています。

【鍾馗(しょうき)】
 泉町の山車。魔除けや学業成就の神。端午の節句時に祀ることがあります。


【宮下町】
 愛嬌ある表情です(^^)。

【宮下町】
 綱が鼻の穴を通っています。


【宮下町】
 少し怒った表情。

【森木町】
 眉毛が金色と黒で特徴的です。


【中町】
 歴史のある年代ものの獅子です。

【(不明)】
 汚れ具合に歴史の重みを感じます。


■中町の旧・山車
 中町旧・山車があります。
 中町旧・山車は明治29年に製作されましたが老朽化に伴い、現在はメインで使われないそうです。構成部材がかなり年季が入っていて、つやが無く、歴史を感じさせます。


【組手】
 質の良い木材で作りこまれている組手。手が込んでいればいるほど惚れ惚れします。

【天井を見上げる】
 構造部材の木目がにじみ出ています。木につやがほとんどありません。


【高欄】
 描かれている絵にも時代が感じ取れます。


【車輪(ワッパ)】
 木で作られたワッパは県南では良く見かけますが、貴重なものになりつつあります。

【補強金物】
 「象鼻」と呼ばれる部位。補強金物にもデザイン加工がされています。


■金毘羅神社と国府公園
 金毘羅神社前を歩き、国府公園に行きます。


【金毘羅神社 鳥居】
 国府公園に行く途中にある神社の鳥居。

【金毘羅神社 拝殿】
 拝殿は割とシンプルな感じがします。


【燃えてしまった木材】
 拝殿が火災で焼失してしまったようです。

【国府公園 入口】
 公園内にも山車がスタンバイしています。

 駐車場スペースに3基の山車
 手前から「泉町」「国分町」「青木町」です。
 国分町は昨年(平成16年)の年番町ですね。

●泉町

【泉町の山車】
 公園入口手前には泉町の山車がスタンバイしています。


【石岡い組囃】
 泉町の集団かと思われます。

【泉町の額】
 山車上部の額には「泉町」の文字。


【象鼻の補強金物】
 「泉」と「若」の文字が読み取れます。

【車輪(ワッパ)】
 しっかりと木製の車輪。

●国分町

【国分町(國分町)の山車】
 昨年(2004年)の「石岡のおまつり」で年番長だった国分町。


【石岡ばやし國分連】
 「県指定無形民俗文化財」の文字も。

【國分町の額】
 額周りがしっかりと彫りこまれています。


【象鼻の補強金物】
 「國」と「分」の文字。

【車輪(ワッパ)】
 こちらもまた、木製の車輪です(^^)。

●青木町

【青木町の山車】
 一番奥には、青木町の山車がいます。


【あおき囃子連】

【青木町の額】


【象鼻の補強金物】

【車輪(ワッパ)】


 公園内では、ストラックアウトなどのミニゲーム。


【センターステージ】
 公園内の噴水にはステージが設けられており、ライブが行なわれます。

【ミニゲーム】
 公園の広場では、ストラックアウトなどのミニゲームが用意されています。


 公園を通り抜けた先の道路では、先ほどとは別の2基の山車がスタンバイしています。
 「森木町」「中町」山車です。
 中町の山車輪っぱ可動式で、製作年数が新しい感じがします。

●森木町

【森木町の山車】
 山車上部は簡素なフレームですが、下部の部材は必見かも。


【森木はやし連】
 森木町から出ている団体です。

【森木町の額】
 きらきらの森木町の文字。


【欄間の彫り物】
 竜がいきいきとしており、すばらしい。

【車輪(ワッパ)】
 かなりの年季物のような感じがします。


●中町

【中町の山車】
 車輪(ワッパ)が前と後で大きさが違うのが面白い。平成9年製作。


【中町囃子連】
 中町の有志による団体。

【中町の額】
 フレームでちょっと見づらくなっています。


【車輪(ワッパ)後輪】
 唯一、木製でない中町の車輪。

【ハンドル】
 最近の山車に多い、方向変換ハンドル。


■チビッコ体験コーナー(ひょっとこ踊り、獅子舞)
 メイン会場では、チビッコが参加できる「チビッコ体験コーナー」が行なわれています。
 石岡ではこうして、小さい子供さん達が祭りに自然に参加していける環境になっているのですね〜(^^)。


【ひょっとこ踊り】
 子どもは親に山車の上に上げてもらい、ひょっとこのお面をつけて踊ります(^^)。

【獅子舞】
 大人が一緒に獅子をかぶり、獅子舞を行ないます(^^)。


■各町の山車がメイン会場に集まる
 そうこうしているうちに、公園にいた山車メイン会場に入ってきます。


【青木町】
 公園から青木町の山車が来ました。

【中町】
 つづいて車に先導されてきた中町の山車。


【國分町】
 車に先導されて國分町の山車も来ます。

【遅れて到着した獅子】
 獅子が遅れて到着してきました。



【獅子の並ぶお宅】
 こちらの土間には、獅子が並んでいます。

【たくさんの獅子】
 獅子を作る職人さんのお宅なのかしら。


【まち蔵 藍「丁子屋」】
 土浦市にある、「まちかど蔵」と似た役割を持たせているようです。


■各町の山車がメイン会場に集まる
 すべての山車メイン会場に入ってくると、全町による競演が始まります。


【山車の競演が始まる】
 各町の山車がメイン会場に納まると、お囃子が奏でられ、山車の上の舞台ではひょっとこやおかめ、狐などが踊り始めます。


【森木町の子どもひょっとこと笑い】
 踊りにメリハリがあり、練習の成果が出ている感じ。とても上手な踊りです(^^)。

【國分町(国分町)のおかめ】
 鮮やかな着物を着て踊っています。踊りに、品が感じられます。


【中町のひょっとこ】
 中町囃子連の舞台ではひょっとこが踊っており、その後(→)の笑いが登場します。

【中町の笑い】
 お面の下部が無いタイプはめずらしいかも。目線をいただいたので3コマ動画でどうぞ。


【再び森木町】
 3人の子ども笑いとひょっとこが元気よく踊っています。少しお面が大きいかしら(??)。

【泉町の笑い】
 踊りに風格がありますが、お面自体にも風格が感じられます。


【泉町と青木町の舞台】
 「泉町」と「青木町」の舞台を連続写真で構成してみました。上のバナーをクリックしていただくと、別Windowでページが開きます。


【森木町の笑い、ひょっとこが5人になっている】
 先ほどまで3人だったのに、5人に増えています〜(@@)。


【泉町のおかめ】
 ピンク色の着物で登場したおかめは、藤の花を持って踊ります。

【國分町の獅子】
 かなり年代モノのような獅子。しっかり彫られており、高品質のような気がします。


【青木町のいたずら獅子】
 老夫婦の作物を荒らす、いたずら獅子。最後はおじいさんが獅子と戦います。

【獅子をかぶっている】
 先ほどの國分町は獅子を被り物にしています。獅子を被っているのを見るのは始めて。

 山車が退場します。
 メイン会場(駐車場)道路との間にくぼみがあるようで、すんなり山車が出て行きません。


【山車の退場】
 メイン会場から道路に出るときに、山車がつっかえてしまっているようです。

【くぼみ】
 アスファルトがくぼんでいるため、山車の車輪が取られてしまいました。。

■半纏(はんてん)の展示
 メイン会場の一角にはテントが設けられ、半纏の展示も行なわれています。


【泉町】
 よく見ると、「泉町」と読めます。

【仲之内】
 仲之内町の半纏。


【青木】
 かなり以前のタイプのようです。

【森】
 森木町の半纏と思われます。


■国分寺
 国分寺へ。
 去年の夏に国分寺は来たことありました。今回は茨城百景碑を探すのが目的での訪問です。境内をくまなく探しましたが、見つかりません(TT)。


【常陸国分寺 本堂】
 「常陸国分寺」は聖武天皇の勅願により諸国六十六箇所に建立された寺のひとつ。昭和27年文部省に国指定特別史跡に指定を受けています。


【旧・千手院山門】
 千手院は弘仁9年(818)行基大僧正の弟子 行円上人によって開基。建長4年(1253)心宥(しんゆう)上人が没するまで続いたとされています。大正8年に国分寺と合併して廃寺となり、現在は山門のみ残ります。
 

【都々一坊扇歌堂】
 都々一坊扇歌は文化元年(1804)に医者 岡玄策の子として生まれ、幼名を子之松、後に福次郎と改めました。病で失明。芸の道を志して船遊亭扇橋の弟子となります。天保9年(1838)一枚看板を許され、新しく「都々逸節」を作りました。


【國分町の山車】
 國分町の山車が祭り広場から戻ってきました。ここに山車の倉庫があります。

【國分町の碑】
 石岡市内にはいたるところに「旧町名」の名を記した碑が設置されています。


■常磐線 2階建て車両
 16時過ぎ、帰宅のため石岡駅に行きます。
 まだ電車が来ないようなので、駅舎内にあるお店でアイスコーヒーをいただきます。

 時間になったので改札に向かうも、どうも様子がおかしいのです。
 聞くところによると、大甕−常陸多賀間において人身事故が発生。20分ほど遅れが生じているとのことです・・・。

 さんざん待って入線してきた車両は、常磐線に1両しか存在しない2階建て車両でした。おもわず顔がほころびます(^^)。
 この2階建て車両土浦駅終点扱いです。2階建て車両に乗る機会が少ないのですが、土浦駅以北で運用されているんですね〜。これじゃあ、なかなか乗る機会が無いのも当然です。

【防水処理される方向幕】
 車体部分とパネル部分の防水コーキング処理が汚らしく施されています(^^;)。


【2階建て車両(クハ415-1901) 】
 日中は土浦駅以北で利用されているようで、上野駅方面では乗車する機会が減っているようです。どうりでなかなか出会えないはずですね(^^:)。


【車両内部 その1】
 1階に下りる階段と、2階に上がる階段があります。

【車両内部 その2】
 車両の前部と後部は2階建てになっていない部分があります。

 いったん土浦駅の改札を抜けます。
 事故後、乗継がよろしくなく、土浦で夕食を食べていくことにします。
 びっくりラーメンで、キムチラーメン餃子をいただきます。

 19時30分近くの常磐線で帰宅の途につくことにします・・・


(この項おしまい)
 
Indexにもどる
TOPにもどる

取材・掲載 お問い合わせ
更新日 2005/09/06
2005年09月06日 UP

関連リンク
石岡のおまつりforTV(20040822)


 
【サイト紹介】茨城県土浦市で生まれ、すぐに県外で育ちました。「故郷は遠きにありて思うもの」とは言いますが、歳を取れば取るほど故郷への愛着は深まるばかり。1985年(昭和60年)3月17日から9月16日まで茨城県筑波研究学園都市にて開催された『国際科学技術博覧会(通称:科学万博-つくば’85)』〔EXPO'85〕の思い出を皮切りに、幼い頃よく連れて行ってもらった土浦駅を中心に活動の場を広げます。サイト開催当初は茨城県県南地域(土浦市・つくば市)を中心に活動を広げていましたが、現在では県央、県北、鹿行と活動の幅を広げています。時には茨城県を飛び越え、常磐線つながりで「常磐線旧トンネル(廃トンネル)」を福島県まで求めたり、廃線となった筑波鉄道を散策したり。日立電鉄廃線の時には、最終列車に乗ったりします。祭り好き、花火好き、山車好き。茨城県の第一人者になるべく、足を使った泥臭い取材を心がけていく、「いばらき だいすき」なサイトです。将来の夢は茨城県で一花、いや、たくさんの咲かせること。故郷に錦を飾る予定です。

TOP豆日刊いばらき(Blog)ぶらり茨城いばらき りぽーと雑記よみがえる科学万博-つくば’85掲示板
Presented by KAS.
Since 2001/11/14