ぶらり茨城
 『ぶらり茨城』は、いばらきを訪れた時の訪問記をつづっています。
 身近ないばらきの「今」を取り上げます。
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■ 大子の歴史と奥久慈ウォーキング ■
大子町(県北) : 2005年1月16日(日)取材

 2005年1月16日茨城県大子町を中心に、茨城百景碑散策の旅に出ました。
 水郡線で水戸駅から常陸大子駅。常陸大子駅を中心に、「如信上人の墓」や「大子の史蹟」を散策します。
 最後は上小川駅から西金駅まで歩いて、茨城百景碑を散策します。
 泥臭い訪問となりましたが、本当の茨城をストレートに味わうことのできる旅になりました。

 水戸での朝。2日目。

 本日2日目は「茨城百景の碑」を探すことがメインになります。
 いつもは「何らかの訪問場所があって、そこに茨城百景の碑があれば撮影する」、という優先順位です。今日に限っては「碑」がありきです(^^)。

 8時45分頃、東横インの1階で無料朝食をいただいた後、ホテルをチェックアウトします。

 常陸大子方面に行く気動車は、9時23分発。

【東横インの朝食】
 グループによってはパンとコーヒーのところもあるようですが、和食しか経験がありません。


【東横イン 水戸南口店】

【水戸駅南口】
 東横イン自体はレベルが高いのですが、周辺地域がスラムっぽく汚らしいのが残念。  再開発により、ペイデストリアンデッキに生まれ変わりました。期待大な地域です。

 水戸駅
 気動車の中は空いており、一人席を確保します。
 ここからおよそ70分の気動車の旅です。


【水郡線 気動車】

【車内精算】
 水戸駅2番線ホーム。気動車がブルブルいって出発を待っています。  目的地までのきっぷを持っていなかったので、車内精算します。

 がぽつぽつと降っています。天気予報では「山側は雪になる」とのこと。気動車はしばらく進み、山方宿駅を過ぎた辺りからになりました。
 きっぷは瓜連駅までの320円しか購入していないので、袋田駅を出たところで車内精算をします。追加で790円。



【まもなく常陸大子駅】
 進行方向とは反対側の、流れ行く景色を撮影。雨が雪に変わっており、辺りには雪が軽く積もっているのが見て取れます(^^;)。

 10時36分、常陸大子駅到着。
 ボタン雪が降っています。気動車郡山駅行きなので、しばらくしてホームを離れていきます。


【常陸大子駅 看板】

【接続待ちする気動車】
 水郡線水戸-郡山間において、印象として中間地点に当たる駅になります。  先ほど乗ってきた気動車が2番線で接続待ちしています。1番線から撮影です。


■茨城百景 如信上人の墓
 駅ホームを撮影し、きっぷ改札に渡し、駅舎を出ます。
 右手に観光案内所があるので、訪問する「法竜寺」のパンフレットをいただきます。
 ついでに路線バスの時刻と乗り場を聞きます。


【常陸大子駅 駅舎】
 昨晩も訪問した、常陸大子駅。大粒のボタン雪が写真でも確認できます。


【大子町観光案内所】

【観光案内所で教えてもらう】
 常陸大子駅を出て右手にあります。  法竜寺に行くバスは11時5分です。


 11時5分、バスが来ます。
 バスは終始、私一人しか乗車しておらず、タクシー状態(^^;)。

 およそ15分で、法竜寺にアクセスしやすい上金沢バス停で降ります。このバス停は、バスの運転手さんに教えていただいたのです(^^)。

 (常陸大子駅まで戻る)帰りのバスの時間を確認すると、次の帰りのバスは11時40分。ただいま11時20分なので、20分しか滞在時間がありません(^^;)。
 法竜寺バス停から歩いて数分の場所にあります。

【上金沢バス停】
 如信上人の墓がある、法竜寺の最寄バス停です。常陸大子駅からバスで15分くらい。


【少し歩く】

【法龍寺】
 法竜寺までは徒歩3分ほど歩きます。雪がまだまだ降ってきています・・・。  「真宗大谷派 東本願寺 如信上人御廟所・法竜寺」の看板塔が建てられています。

 境内に入ってすぐの場所に、茨城百景「如信上人の墓」を発見してしまいました(^^)v。
 これくらい簡単に見つかると、楽なんですよね〜。さらに境内の中を散策。ここは浄土真宗親鸞である如信最期を迎えた土地として、歴史研究家などに有名の土地のようです。境内には如信上人のお墓の以外にも、樹齢七千年ともいわれるオオイチョウの木があったりして、落ち着いた神秘さを感じさせてくれます。


【茨城百景 如信上人の墓】
 境内に入ってすぐのところに「茨城百景碑 如信上人の墓」がありました(@@)。こんなに簡単に見つかって、ホッとします(^^;)。


【大イチョウの木:法竜寺のカヤ】

【如信上人の墓】
 樹齢七千年と言われている、大イチョウの木です。大子町指定天然記念物。  浄土真宗開祖親鸞上人の孫に当たる如信上人。正安二年1月4日に亡くなる。62歳。


【正門と思われる建築物】

【構造を見る】
 とても歴史を感じさせる門ですが、特に記載がありません・・・。  構造部材の木々に、かなり歴史が感じられます。今後の保守が課題かもしれません。

 バス停に戻り、常陸大子駅行きのバスを待ちます。
 来たバスは、先ほど乗ってきたバスでした。折り返して戻ってきたのでしょう(^^;)。
 バスの中で、にぬれてしまったカメラのメンテナンスなどをしながら、への到着を待ちます。


■茨城百景 大子の史蹟
 12時ころ、常陸大子駅に到着。
 常陸大子駅の地域(包括風景)は茨城百景に指定されています。公式には「大子の史蹟」と呼ばれています。
 茨城百景にはややこしい決まりがあって、「包括風景」という指定方法があります。「包括風景」とは、ある特定の1つの風景ではなく、その地域全体を含んだ風景のことを指し示します。

 たとえば先ほどの茨城百景「如信上人の墓」であれば、その「如信上人の墓」がある場所に行けば、何とかなることが多いです。

 しかし、今回の「大子の史蹟」だと包括風景の指定があって、「十二所神社、御館山、文武館址、大子城址、鏡山城址、久慈川の燈篭流し」などが含まれています。
 これらはいい具合に常陸大子駅周辺地域に散らばっています・・・。地域の観光MAPを見ても“茨城百景の碑”の場所が表記されていることはほとんど無く、運と経験によって見つけるしかないのです・・・(==)。

【「奥久慈自然休養林」の看板】
 昨日の袋田の滝にもありました。

 帰りの時間までは1時間以上余裕があるので、街中を歩いてみることにします。
 駅からまっすぐに伸びている駅前商店街を歩いていくと、久慈川に出ます。川岸、川べりとかにがないか確認するも見つかりません。


【常陸大子駅 駅前商店街】

【うなぎ 北条館】
 車道と歩道が区別されておらず、昔ながらの区画で現在まで来ているようです。  木造建築。塗り壁の外壁は、現在では貴重になってきているかもしれません。


【商店街から久慈川に】
 常陸大子駅駅前の商店街を歩きつめるとアーケードがあり、商店街が終わります。その先には久慈川があり、橋で渡ることができます。


【久慈川】

【川べりを探す】
 雪が降っているからでしょうか。川の流れが早く、増水しているように見えます。  茨城百景碑が川べりにあるような気がして、川べりを気にしながら歩いていきます。

 を渡りきり右手に歩いていくと、左手に施設「道の駅 奥久慈だいご」があります。再び久慈川を渡る橋「湯の里大橋」があります。


【道の駅 奥久慈だいご】

【湯の里大橋】
 休憩所やレストラン、屋内温泉入浴設備(有料)がある、公共施設です。  再び久慈川を渡り、常陸大子駅方面寄りを散策することにします。降雪で曇っています・・・。

 湯の里大橋を渡ると右手にが!!(@@)。しかし、それは「愛馬記念の碑」でした・・・。


【愛馬記念の碑】

【大子町 町役場】
 野草に恵まれたこの土地は良馬を育て、人々の役に立った旨のことが書かれています。  愛馬記念の碑から歩くこと数分、久慈川の支流、浅川沿いに町役場の敷地があります。

 T字路に出ます。左手に大子町役場があるようなので、役場のほうへ。
 すると、役場敷地の道路に面した場所に何かを感じる碑があります!!!!(@@)。
 これはまさに、茨城百景「大子の史蹟」の碑です!!。


【茨城百景 大子の史蹟】
 包括風景として「十二所神社、御館山、文武館址、大子城址、鏡山城址、久慈川の燈篭流し」が指定されていながら、百景碑は大子町町役場にありました。

 たんまりと撮影をさせていただいたら、でカメラや服がびっしょり。休日なのにあいている役場の中のストーブで休ませていただきます。


■十二所神社

【看板建築】

【十二所神社に続く坂道】
 ゴシック建築風な意匠で作られています。  少し高い場所に十二所神社はあるようです。


【十二所神社】
 慶長年間に佐竹義宣が社殿を修造し、徳川光圀も社地を寄進したといわれています。十二所神社に関してはあまり資料がありません・・・。

 町の中をそのまままっすぐ歩き、十二所神社へ。
 軽い坂道を昇りきると、十二所神社がそびえています。十二所神社「天神、地神十二神を祀り、地方開拓の守護神、大子地方の氏神様として町民から慕われてきた」そうです。

 常陸大子駅に戻り、コンビニで弁当を買い、駅舎内で食します。
 13時51分、上りの気動車が出発。

 上小川駅で途中下車します。

【十二所神社 社殿】
 見晴らしの良い高台にあります。構造部材に歴史的な古さが感じられます。


■茨城百景 奥久慈渓谷
 上小川駅で降りたのは、茨城百景「奥久慈渓谷」を探すためです。

 奥久慈渓谷といっても、範囲はこれまた広いです・・・。関連書籍を読むと、水郡線では「上小川〜袋田〜常陸大子〜下野宮」茨城百景としての奥久慈渓谷になっています。私はこの中ででヤマを張り、上小川駅で下りてみました。

 今回は時間の関係で、このの調査でTimeOverです。ある意味、今日は2つも新発見の茨城百景の碑を見つけているので、「奥久慈渓谷」の碑が見つからなくても十分な収穫です(^^)。

【上小川駅 看板】
 茨城百景「奥久慈渓谷」を探すため、ヤマを張って上小川駅から探索を始めます。


【上小川駅 駅舎】

【駅前】
 ロッジ風の駅舎。集会所も併設されています。  少しばかりお店が確認できますが、シャッター。


【「上小川観光案内」板】
 手書きの観光案内板は劣化しており、一部読み取りづらいところがあります。近辺にはキャンプ場や、「男体山ハイキングコース」、長福寺などが確認できます。

 GPS片手に上小川駅から道沿いを歩いていきます。
 上小川駅駅前の道を右手に行くことにします。久慈川が曲がりくねっており、特徴があるのでもしかしたらがあるかもしれないと予測を踏んでのことです。宮平橋(みやだいらばし)を渡り、道なりに進んでいくと右手に水郡線の線路が見え隠れします。


【宮平橋を渡る】

【水郡線の線路橋】
 上小川駅を右手に進むと、久慈川に掛かる宮平橋が現れます。交通量が激しい。  久慈川を眺めると、水郡線の線路橋が見えます。百景碑が川べりにないかチェックします。

 茨城百景の碑久慈川のほとりにあるのか、道路沿いに置かれているのか、まったく見当がつきません。
 とにかくきょろきょろしながら歩くしか方法がありません。当初は途中まで行ったら引き返すつもりでしたが、ある程度歩いてからGPSを確認すると、西金駅が近いことが分かります。西金駅まで歩くことにします。


【御城橋を渡る】

【水郡線の線路が沿っている】
 少し歩いていくと、今度は御城橋(みじょうばし)がありますので、渡ります。  御城橋に沿うようにして、水郡線の線路橋が掛けられています。接近しています。


【百景碑らしき石に驚く】

【名も無き渓流】
 百景碑ではありません。左は「男体山 瀧倉 登山口」で右は「道路改修」の碑のようです。  周囲は山に囲まれていますので、どこからともなく水流が集まり、渓流となっています。


【眼下に砕石車両】

【西金駅 駅舎】
 道なりに歩いていくと、眼下に砕石車両が見えます。西金駅が近いことが分かります。  水郡線の線路を追うようにして歩いていったら、いつの間にか西金駅に着いてしまいました。

 いつの間にか西金駅前に来てしまいました。西金駅の右手に、があります!!(@@)。真四角の細長い石。もしや茨城百景の碑!?と思い、どきどきしながら近づきますと、茨城百景の碑ではないことが分かりました・・・。その碑には「水郡線西金駅増設記念碑」と書かれています。辺りには他にもがあります。様々なを読んでみて分かったことは、西金駅水郡線では当初、建てられる予定の無かった駅だったそうです。それを地元民の寝食を忘れるほどの努力により、設置されることが決まりました。大変歴史深い駅なんですね〜(−−)。


【水郡線西金駅増設記念碑】
 茨城百景碑に見えますが、これは西金駅のあらましを物語る記念碑です。水郡線開発の際には、もともと西金駅は作られる予定がありませんでした。地元民の努力により、西金駅が誕生。それを記念するため、記念碑が建てられたのです。

 気動車が来るまでまだ十分時間がありますので、駅周辺をぶらつきます。
 一本、高い場所にある国道118号に出てみます。十字路があり、よく見ると交差点の向こう側にがあります!!(@@)。


【再び国道118号を歩いてみる】

【民宿みき】
 帰りの気動車まで時間があるので、国道118号を少し歩いてみることにします。  湯沢橋側道橋の辺りに、民宿が確認できます。ネットでは予約できない民宿です。

 まさかと思って近づいてみると、茨城百景「奥久慈渓谷」の碑です!!。久慈川とも奥久慈渓谷とも接点の無い場所に、があるなんて・・・。まさに運頼みの茨城百景・・・。恐るべし!!。


【茨城百景 奥久慈渓谷】
 国道118号の「民宿みき」が目の前にある交差点の一角に、ひっそりと設置されています。。なぜここが、“奥久慈渓谷”なのかを考えてはいけません・・・。


■茨城百景の旅は終わる
 15時52分の上りの気動車が入線してきます。
 途中下車したきっぷを見せ、乗り込みます。


【西金駅 待合室】

【西金駅 ホーム】
 待合室はちょっと狭目。  片側ホームだけの駅です。


 水戸駅
 途中下車をし、川又書店で茨城の郷土本をいくつか購入。
 駅に戻り、駅弁を購入し、常磐線に乗り込みます。残念ながらロングシート型の車両でしたが、時間的に乗車しているお客さんの数も少ないです。
 端っこの席でお弁当を食しました。

【大洗鹿島線 折返し運転】
 大雨のため、大洗鹿島線は新鉾田駅までの折返し運転を行なっているようです。


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(この項おしまい)
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更新日 2005/05/10
2005年05月10日 UP

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【サイト紹介】茨城県土浦市で生まれ、すぐに県外で育ちました。「故郷は遠きにありて思うもの」とは言いますが、歳を取れば取るほど故郷への愛着は深まるばかり。1985年(昭和60年)3月17日から9月16日まで茨城県筑波研究学園都市にて開催された『国際科学技術博覧会(通称:科学万博-つくば’85)』〔EXPO'85〕の思い出を皮切りに、幼い頃よく連れて行ってもらった土浦駅を中心に活動の場を広げます。サイト開催当初は茨城県県南地域(土浦市・つくば市)を中心に活動を広げていましたが、現在では県央、県北、鹿行と活動の幅を広げています。時には茨城県を飛び越え、常磐線つながりで「常磐線旧トンネル(廃トンネル)」を福島県まで求めたり、廃線となった筑波鉄道を散策したり。日立電鉄廃線の時には、最終列車に乗ったりします。祭り好き、花火好き、山車好き。茨城県の第一人者になるべく、足を使った泥臭い取材を心がけていく、「いばらき だいすき」なサイトです。将来の夢は茨城県で一花、いや、たくさんの咲かせること。故郷に錦を飾る予定です。

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