ぶらり茨城
 『ぶらり茨城』は、いばらきを訪れた時の訪問記をつづっています。
 身近ないばらきの「今」を取り上げます。
TOP豆日刊いばらき(Blog)ぶらり茨城いばらき りぽーと雑記よみがえる科学万博-つくば’85掲示板




■ 古渡遭難事件 ■
美浦村、稲敷市〔旧・桜川村、旧・江戸崎町〕(県南) : 2005年7月22日(金)取材

 7月下旬は茨城県内各地で祇園祭が行なわれます。時間の都合上、遠出をすることができず、県南地域の祇園祭に行くことにします。土浦駅から江戸崎方面へ。江戸崎に行く道中、美浦村や旧・江戸崎地域に眠る茨城百景碑を探すため、バスで途中下車の旅をします。
 ところが、地方のバス路線は運行本数が少なく、一部路線では「廃止」になっていたりして、古渡(旧・江戸崎町<旧・桜川村)で帰る方法が無くなってしまいました!!。一体、KOUJINN(旅人)はどうするのか!?。茨城県の旅人として知識、体力、時間をかけて、古渡での遭難を回避していきます。


 午後、常磐線に乗り込む私がいました・・・。

 今週末(2005年7月22から25日)は、茨城県内の各地では祇園祭が催されます。
 県内各地で催されるとは言え、時間の都合上、県南地域までの訪問しかできません。。どこに行くか迷ったまま土浦駅まで行くことにし、次のアクションを考えることにします(^^;)イキアタリバッタリ。

 訪問する時間的要素を考えると、稲敷市(旧・江戸崎町方面)龍ヶ崎市のいづれかに訪問することにしたほうが良さそうです。。。

【常磐線で利根川を渡る】
 茨城県南のアクセスポイントである土浦駅を目指し、常磐線で北上します。曇り空。

 真壁町で行なわれる祇園祭は明日23日から。本日(22日)に訪問しても(準備の様子は見学できるかもしれませんが)、お祭り本番の様子は確認できないはず。
 様々なことを想定していると、間もなく常磐線土浦駅に入線します。


【建設中の圏央道(牛久市)】
 1km作るのに、建設費が50億円掛かると言われています。車社会化の促進です。

【桜川(土浦市)】
 電車はゆっくりとカーブを描き、桜川を横断。間もなく土浦駅に入線します。


■土浦駅から旅は始まる
 土浦駅1番線ではホームの工事が行なわれています。
 期間は6月8日から8月6日まで。旧・筑波鉄道旧・1番線側のホーム高さが低く、盛り土が行なわれるのです。確かに遠目に見ると、旧・1番線のホームに向かって緩やかに傾斜がありますねー。
 っていうか、先日まで1番線ホームイスの付け替え工事をしたばかりなのに、コンクリートが乾く間もなくホームの改良工事とはどういうことなのでしょうか!!(>皿<)。ひと昔前の「年度末の道路工事」みたいに手際が悪いにゃ〜(´=ω=`)と思いました。


【「乗降場改良工事」】
 土浦駅 旧・1番線側は、昔の筑波鉄道利用時の低いホーム高さのままでした。

【1番線(旧・1番線側)工事中】
 先日、ベンチの取替え工事が行なわれたばかりなのに、またベンチを取り外しています。


■目的地を稲敷市方面に決める
 土浦駅西口に出ます。

 バスロータリーにて江戸崎駅行きのバスが30分後にあるようなので、江戸崎方面に行くことに決定しました(^^)。

 待ち時間を利用して、イトーヨーカドーの裏側を通り、高架橋の方面に行ってみます。明日行なわれる『土浦八坂神社神輿巡幸』仮御殿があるはず。
 行ってみると例年通り、高架橋下には仮御殿があり、提灯などもセッティングされています。

【土浦駅(西口)前にある庭園】
 休息できるような空間ではありません。。


【土浦ニューウェイ(高架道)】
 つながる階段を上ると、バス停「川口町」があります。利用者はおられるのかしら(??)。

【八坂神社 仮御殿】
 土浦祇園祭やキララまつりの時は、高架道下に、八坂神社の仮御殿が設置されます。


 バスの時間。
 江戸崎駅行きのバスは、ほどほどに混んでいます。10数名程度でしょうか。全員が座席に座れ、少し席が余っている、そんな状態です。


■バスの降りる場所で迷う
 江戸崎の祇園祭を見学しようかと思いましたが、稲敷市の地域には茨城百景碑がたくさん存在しています。
 「水の里 安中」――。
 事前情報によると、路線バスの途中、大谷と言う地域付近で降り、左折する道路を歩いていくとありそうな感じです。道のりでT字路から目的地まで2キロ強。往復だと4キロ強のまずまずな距離です・・・。GPSと印刷してきた大谷付近の地図をにらめっこしながら、バスの行方を見守っています・・・(−−;)。

 印刷してきた地図には路線バスの経路は示されているのですが、残念なことにバス停の位置は書かれておりません。

 下車目的地よりも手前で降りても癪ですし、通り過ぎていてしまっても癪です。目的地のT字路が近づいてきて、バス停の車内放送が流れます。ここかなーって思って下車ボタンを押します。

 下車したのはバス停「宮地」。目の前に美浦中央病院があります。

【バス停 宮地】
 エイヤ!と勢いで降りたのは、バス停 宮地。


【美浦中央病院】
 バス停 宮地前には、美浦中央病院があります。

【バス停 谷津入】
 目的のT字路までにまだバス停がありました。。

 基準となるT字路まで少し距離があるので歩きます。
 目的のT字路までの道中に、バス停「谷津入」があり、T字路のところには「大谷」がありました・・・。目的のバス停の2つも手前で降りてしまったんですねー(T▽T)。


【大黒食堂】
 GPSと地図を確認しながら歩きます。あの先が目的のT字路のはず!。

【バス停 大谷】
 ここが目的となる場所です。2つも手前で降りてしまったんですね〜(T▽T)。


■美浦村の長い道のり
 さて、ここからが本番。
 食堂あたりやさんの道を左に入って行きます。左手には鹿島神社

 少し歩くと軽くシャッターなお店とかがありますが、基本的に田んぼが広がります。稲が育っており、緑の草原といった感じ。
 左手に昭和シェルのガソリンスタンド。ぽつぽつとバス停があります。どうやらこの道路にも路線バスが走っているようです。バスの時間を確認すると、1日4便。あまり当てにすることはできません・・・。

【あたりや】
 目的のT字路には、あたりやさんがありますので、ここを左折していきます。


【鹿島神社】
 T字路に入ったすぐ左手(あたりやさんの裏)に、鹿島神社があります。

【長い道路を歩く】
 茨城百景「水の里 安中」は、事前調査ではT字路から2,3kmの距離があるようです。。


【バス停 余郷】
 この通りにも別路線のバスがありますが、1日4便と少な目。。美浦村と龍ヶ崎駅をつなぎます。

【シャッター店舗】
 この通りではシャッター店舗が少なからずあります。。昔ここは、商店街が連なっていた!?。


【ガソリンスタンドが見えてきた】
 持参した地図にも掲載されている、昭和シェルのガソリンスタンド。

【バス停 本橋】
 ガソリンスタンド前にバス停。4本しかないバスの内、1本が微妙に乗れそう・・・。


■茨城百景 水の里安中
 T字路のバス停「大谷」から歩くこと20分。
 左手に「美浦村シルバー人材センター」の建物がある敷地。センターの看板があります。

 ふと見上げると、丘の上に茨城百景「水の里安中」がありましたー(^O^)。予測していた場所よりも手前に百景碑があり、歩く距離が省けました。

 百景碑を撮影していると、「終点 美浦村」行きの路線バスが後ろから通り過ぎていきます。

【美浦村シルバー人材センター】
 シルバー人材センターの入口脇が、坂になっています。ふと見上げると・・・。


【茨城百景 水の里安中】
 茨城百景碑「水の里安中」がありました〜(^O^)。「安中」と呼ばれる場所は、さらに先になるようです。道中に設置されているパターンとしては、「花園山と浄蓮寺」に似ているかもしれません。


■再び、T字路(バス停 大谷)へ
 先ほど目の前を通り過ぎていったバスが、Uターンで戻ってきそうな雰囲気。
 幹線道路の国道125号(T字路のところ)まで戻るのに利用したい。。バス停があったガソリンスタンドまで小走りで戻ります。

 ちょうどのタイミングでバスが来ました(^^)。このバス江戸崎方面には行かないので、T字路のところまで戻る計画。バス停「トレセン入口」まで乗せてもらい、下車します。230円。

 セブンイレブンであんぱんとドリンクを購入し、先ほどのT字路バス停「大谷」江戸崎駅行きのバスを待ちます。
 20分ほどでバスが来ます。17時49分。

【バス停 トレセン入口】
 T字路のバス停「大谷」から少し過ぎてしまいましたが、歩いて戻れる距離。


■茨城百景 江戸崎の景観
 18時過ぎ、10分ほどバスに乗っていると、今日2つめの目的地バス停「吹上」
 ここは去年、えどさき夏まつりに行く時に、バスの中から茨城百景碑を確認していたのです(^^)。

 ありました。茨城百景「江戸崎の景観」。辺りがちょっとした森になっており、包まれるように敷地が成り立っています。隣には「江戸崎八景跡吹上の秋月」という碑もあります。

【バス停 吹上】
 右手前方に見えるのは、江戸崎高校です。


【茨城百景 江戸崎の景観】
 茨城百景制定時(昭和25年)は、この崖下は霞ヶ浦の水が来ていました。しかし、水運の衰退により干拓化され、水田の広がる風景になりました。


【江戸崎八景跡 吹上の秋月】
 ここから眺める秋月は、さぞ美しかったことでしょう。右奥は、茨城百景碑。

【江戸崎の景観】
 百景碑周辺は草木に覆われ、景観が楽しめない状況になってしまっています。。


■江戸崎から古渡までお囃子につられ歩く
 18時を回り、いい時間ですが、まだ散策します。次に向かうは茨城百景「古渡の湖畔」です。古渡の湖畔旧・桜川村の橋を渡ったすぐ隣にあるようなのです。バス停「吹上」から古渡方面までは2,3キロ距離がありますが、あちらにも路線バスがありそう。古渡付近で土浦駅行きのバスに乗ればいいや、と軽い気持ちで歩き始めます。

 歩き始めると、広大な田んぼ(水田)が目の前に広がりました。風に流れ、時折お囃子が聞こえてきます・・・。
 30分ほど田んぼを風景とした道路を歩き、新古渡橋を渡ると、桜川村商店街に到着しました。

【古渡方面に歩く】
 印は茨城百景「江戸崎の景観」がある場所。古渡方面にも百景碑があるはずなので、矢印のように歩いていきます。


【坂道を降りていく】
 左手の崖の上に、先ほどの茨城百景「江戸崎の景観」があります。右手を見ると・・・(→)。

【江戸崎の水田風景】
坂道からは水田風景が見えます(^O^)。百景制定時はこのほとんどが霞ヶ浦だったはず。


【稲波のハスのある風景】
 水田の中の道路を歩いていきます。手前方向が江戸崎方面。奥が目的地の古渡です。写真真ん中に見える道路が昔から使われている道路で、道路の向こう側が干拓されて作られた水田のようです。この辺りは稲波と呼ばれる地域です。もしかしたら、干拓されて生まれた土地が、「稲波(いななみ)」と名付けられたのかもしれません。


【大久保楓閣 記念館】
 江戸崎町が生んだ日本画家、大久保楓閣の記念館です。

【国道125号線が見える】
 田園風景の中を30分近く歩き、やっと遠くに国道が見えてきました(´=ω=`)。


【小野川】
 霞ヶ浦につながる小野川。新古渡大橋から撮影。水運が栄えていたころは、にぎわったことでしょう。

【新古渡大橋を渡る】
 200m近い橋を渡ると、旧・桜川村。橋を渡ってすぐのところに百景碑があるはずですが・・・。


■旧・桜川村商店街(?)
 を渡ってすぐのところに茨城百景碑があるはずなのですが、見つかりません・・・。興禅寺の敷地も探してみます・・・。


【「桜川村商工会」の看板】
 国道125号線を左折すると、旧・桜川村の商店街の通りになっているようです。

【桜川村商店街(?)】
 2斜線の大きな通り。商店街の割には、一般の民家の比率が非常に多く感じられます。


【延命地蔵尊 興禅寺】
 商店街の通りから右折するようにして興禅寺があるようです。一瞬、百景碑かと思いました。

【興禅寺】
 応保年間、平治の乱に源頼政が小寺を増築し、源氏の繁栄を祈ったのが開基とされています。


■古渡祇園祭
 今日は旧・桜川村ではお祭りが行なわれているのです。先ほど風に乗って聞こえてきたお囃子は、ここでのお囃子であることが分かりました。


【須賀神社 拝殿】
 拝殿には神輿が置かれ、これから担がれるような雰囲気になっています。

【境内には屋台】
 拝殿に向かって右側には、さかづきの葉がてんこ盛りになった屋台があります。


■古渡の路線バス(国道125号線)が廃線になっていた
 時間が押しているので、バス停に向かいます。すると、桜川村商店街の通りにあるバスは早朝のみの運行。。少し戻って国道125号古渡地域のバス停に行くと、この路線は廃線になっていました・・・(T▽T)。
 うーん、この展開は想定外(@@)ギュウ〜。バスに乗るために、先ほどの「江戸崎の景観」があったバス停「吹上」まで戻ることにします・・・。

 となると、先ほどと同じように田園風景の中、とぼとぼと歩かなければなりません・・・。道路には照明がぽつんぽつんとありますが、基本的にあたりは田んぼが広がる暗闇。30分ほど歩きます。不幸中の幸いとでも言いましょうか。ペンライト(高輝度LED)を持ってきていたのは、心の支えになりました・・・(TOT)。

【国道125号線のバス停(廃線)】
 土浦駅方面に戻ることのできるバス路線が“廃止路線”になっていました(T▽T)コンナコトッテ。


■最終バスが終わっていた
 バス停「吹上」に到着・・・(´=ω=`)。
 ヘトヘトになりながら、バスの時刻表を確認します・・・。時間はすでに20時を回っています・・・。最終の19時43分のバスはすでに行ってしまった後でした・・・(T△T)エーン。
 うーん、どうしよう〜。ここから土浦駅まで歩き通すとなると、2時間以上かかる計算です・・・。今から2時間も歩いたら、足が折れます(==)。

 バス停「吹上」から江戸崎市街地は近いはず・・・。
 確か江戸崎の市街地には旅館がいくつかあるはず。。旧・江戸崎町のサイトで見たことがあります・・・。。それに、江戸崎の市街地で万が一宿泊できなくとも、タクシー会社があるはずなので、タクシーに乗れば(お金はかなり掛かりそうですが)、最寄り駅に送ってもらえるはず・・・。

 いくつかの事柄を想定して、再び江戸崎市街地に向けて歩きます・・・(´=ω=`)フウフウ。


■ふらふらの中、江戸崎祇園祭
 バス停「吹上」最終バスに乗れず、江戸崎市街地に向けて30分ほど歩きました。。

 少しずつにぎやかになってきます。そうです!。今日は冒頭でも取り上げたとおり、江戸崎市街地では江戸崎祇園祭が行なわれているのです!!(=▽=)ヘロヘロ(←体力的に余裕がない)。

 体力は限界寸前・・・。祇園祭はぎりぎりの撮影ポイントだけ抑えておいて、旅館を探すため街中をさまよいます・・・。

【荒宿町芸座連】
 江戸崎の交差点では山車が止まり、お囃子を演奏しています。


【車輪(ワッパ)はゴムタイヤ】
 ワッパマニヤとしては、ゴムタイヤは残念な感じがしてしまいます・・・(´=ω=`)。

【線の細い構造部材】
 構造部材から判断するに、荒宿町の山車は新しいようです、線が細いですなー。


【西宿町芸座連】
 どうやら江戸崎の山車の意匠は、こういった軽めな感覚で作られているようです。

【茨城県南と下総の融合か?】
 車輪を大きく作る部分では下総の系統を踏んでおり、山車上部は県南の雰囲気です。


■飯野屋旅館で宿を確保する
 飯野屋旅館さんを発見します・・・。おぼれるものは藁をもつかむ、と言います。飯野屋旅館・新館に入り、受付で宿泊できるか伺うと、空室があるとの事(T▽T)タスカッタ。朝食付きで1泊4700円です。良心的プライスに感謝感謝です(T▽T)アリガタヤ〜。

 トイレ洗面所は共同。風呂も共同です。それでも十二分に満足(^O^)ララララ〜♪。昔の旅人はこうしてをして宿を求めたんだろうな〜と、安心感からか、急に発想が前向きになってきました(^^;)。
 宿が取れなかったり、帰れない場合は最悪、野宿も検討に入れていたほどでしたから・・・。


 TV金曜ロードショー(日本テレビ)のルパン三世を見ながら、明日のスケジュールを検討します(−−)。

【飯野屋旅館】
 命が救われました〜(T▽T)。


【部屋の中(その1)】
 和室の部屋はこんな感じです。

【部屋の中(その2)】
 風呂、トイレは部屋の外で共同です。


つづく:稲敷の茨城百景巡りと江戸崎祇園祭
 
Indexにもどる
TOPにもどる

取材・掲載 お問い合わせ
更新日 2005/11/22
2005年11月22日 UP

関連リンク


 
【サイト紹介】茨城県土浦市で生まれ、すぐに県外で育ちました。「故郷は遠きにありて思うもの」とは言いますが、歳を取れば取るほど故郷への愛着は深まるばかり。1985年(昭和60年)3月17日から9月16日まで茨城県筑波研究学園都市にて開催された『国際科学技術博覧会(通称:科学万博-つくば’85)』〔EXPO'85〕の思い出を皮切りに、幼い頃よく連れて行ってもらった土浦駅を中心に活動の場を広げます。サイト開催当初は茨城県県南地域(土浦市・つくば市)を中心に活動を広げていましたが、現在では県央、県北、県西、鹿行と活動の幅を広げています。時には茨城県を飛び越え、常磐線つながりで「常磐線旧トンネル(廃トンネル)」を福島県まで求めたり、廃線となった筑波鉄道を散策したり。日立電鉄廃線の時には、最終列車に乗ったりします。祭り好き、花火好き、山車好き。茨城県の第一人者になるべく、足を使った泥臭い取材を心がけていく、「いばらき だいすき」なサイトです。将来の夢は茨城県で一花、いや、たくさんの咲かせること。故郷に錦を飾る予定です。

TOP豆日刊いばらき(Blog)ぶらり茨城いばらき りぽーと雑記よみがえる科学万博-つくば’85掲示板
Presented by KAS.
Since 2001/11/14