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 塚崎の獅子舞 
茨城県境町(県西) : 2006年4月15日(土)取材

 茨城県境町の香取神社にて、塚崎の獅子舞が行なわれるようです。
 つい先日、『第30回古河の桃まつり』にて訪問したばかりの、JR古河駅が最寄り駅。地元のお祭りである雰囲気がする『塚崎の獅子舞』ですが、いばらきだいすきな立場を貫くためには、こういう地元系のお祭りも大事にしたい想い。

 気が付けば、人生初めてのJR普通車両グリーン車を利用した古河駅訪問。
 『塚崎の獅子舞』は、果たしてどういうお祭りなのか!!!

 10時30分頃、家を出発します。
 本日は、茨城県境町にある、香取神社『塚崎の獅子舞(つかざきのししまい)』が執り行なわれると聞いています。香取神社への行き方(アクセス方法)の事前情報はほとんど無く、香取神社の場所でさえWebマップ上には明確に現れておらず、推測での訪問になります。
 場所としては、境町役場近く。
 境町と言えば、茨城百景『境の景勝』があるはずです。



■宇都宮線 グリーン車に乗車
 京浜東北線 浦和駅宇都宮線(東北本線)に乗り換えます。次に来る宇都宮線は、グリーン車が連結。過去に何度もグリーン車を見たことはありますが、乗車したことはありません。

 ホーム上にグリーン席販売機があります。最寄り駅の古河駅までは、グリーン料金550円のようです。何気なく持っていたsuicaを挿入口に入れ、古河駅のボタンを押すと、グリーン席の購入が確定されてしまいました(xx;)。

 買う気が無かったのに買ってしまったグリーン席。。仕方ありませんので、グリーン席に乗ることにします。。

【宇都宮線 グリーン席2階】
 上野駅方面から宇都宮方面に向かう宇都宮線の下り。土曜日の午前中なので、ガラガラ。

 グリーン車2階建て方式指定席ではなく自由席方式で、座席上のカードリーダーsuicaを当てることで席を確保する仕組みになっています。カードを当てると赤いランプ緑色に変わり、そのランプの色で車内検札をパスすることができます。
 カードリーダーに再びsuicaをかざすと取り消しができ、ほかの席へ移動することもできます。

 迷わず2階席に行きます。車内はガラガラ。窓側の好きな席を確保します(^^)。テーブルはあるし、席は広いしで、これなら550円払っても損はしないなーと思います。
 以前に乗車した、常磐線2階建て車両や、寝台列車北斗星2階個室ソロを思わせるような眺め♪。

 そんな風に思っていたら、大宮駅上野駅に向かう北斗星を発見してしまいます。。


【suicaタッチリーダー】
 座席の天井にsuica購入を示すLEDランプがあります。グリーン券購入済みのsuicaをタッチ。

【上野駅に向かう北斗星(下り)】
 大宮駅に入線すると、東北本線下りホームに、寝台列車北斗星が停車しているのが見えます。

 ゆったりと古河駅へ。案内ボードを見ると車内販売があるようですが、KOUJINN(旅人)が乗車した車両では、車内販売は行なわれないようでちょっとがっかり・・・。


【車内販売の案内メニュー】
 グリーンアテンダントさんによる、車内販売メニュー。この日は一度も販売に来ませんでした。

【グリーン車の車内】
 座席には頭部カバーが付いているし、天井の照明なども間接照明でリッチな感じ。



■JR古河駅にて昼食
 11時50分頃、古河駅に到着。

 古河総合公園での『古河の桃まつり』も終わってしまったようで、いつもの古河駅の風景です。乗車すべき路線バスは12時10分出発。

 まだ時間が少しありますので、お昼にすることにします。駅構内のロッテリアフィレオフィッシュセットを注文。割引券利用で500円。

【フィレオフィッシュセット】
 ロッテリアで食事をするのは久しぶり。



■古河の観光客に対する接客姿勢
 12時を回ったところで、西口に出ます。駅前の観光案内所に行くと、中が薄暗い。中に入ると、普段着の野球帽をかぶった小太りのおじさんが迷惑そうに「ここは観光案内所だけど何?」みたいな対応をしてきます(−−;)。

 観光客を捕まえて「何?」は無いよなーと思って考えてみると、時間は12時。ああそうか、お昼に行こうとしているのに、客が来てしまったことが迷惑なんだなーと直ぐさま感じ取ります。

 「パンフレットならあげるよ」と言って、ぶっきらぼうにテーブルに置かれているパンフレットを集めだしたので「いや、持っているからいりません」と言って案内所を後にします。。

【古河駅前 観光案内所】
 古河観光ボランタリーガイド協会が運営している様子。今日の接客対応が、いつも通りで無いことを祈るばかりです。。

 『桃まつり』の時は接客対応が良かったけれど、普段はこんなものなのかなーと思いながらバス停に向かいます。


【バス停 古河駅西口】
 境車庫行きのバスを待ちます。

【古河駅 西口】
 古河の桃祭りの際の、玄関窓口。


 12時10分のバスは5分ほど遅れての到着です。バス「共通バスカード」が利用できます。

 茨城県内のバスで、共通バスカードが使えるとは珍しいなーと感心していると、このバス会社朝日バス(本社:埼玉県越谷市)。

 「茨城県内の路線」と言っても、古河方面の県西茨城色が弱く、隣接する埼玉県だとか栃木県の色合いが強いです。実際、朝日バス自身は埼玉県の会社であることもありますし。。

【朝日バスの車内】
 境車庫行きのバスは、ほどほどの乗車。

 他の理由としても、利根川を中心とする交通の歴史も影響していることでしょうし、市内を通過する電車(東北本線)が、茨城県県央、県南を通らないことで、入ってくる文化が異なるのも影響していると考えられます。

 昔の土地の割り振りで考えるならば、古河市常陸の国ではなく、下総の国に位置している、というのもあるのかもしれません。



■茨城百景 大利根河畔景勝の地
 『塚崎の獅子舞』が行なわれるのは、香取神社バス停「静小学校前」を通過し、最寄り駅になるであろう、バス停「宮本町」で下車します。

 茨城百景『境の景勝』は、道の駅「境」にあると聞いており、バス停ではここ「宮本町」が最寄になるのです。

 すぐ近くが利根川の堤防になっており、階段を上ります。
 すると堤防上に碑があります。。反対側に回ると、なななんと、茨城百景「大利根河畔景勝ノ地」を発見してしまいました〜(@@)。

【バス停 宮本町】
 塚崎の獅子舞が行なわれる香取神社に近い、バス停「宮本町」。


【サニーフレッシュ】
 バス停「宮本町」近くのT字路にあるコンビニ。少し先が利根川のようなので行ってみます。

【利根川堤防】
 利根川堤防は整備され、サイクリング(マラソン)ロードが延びていきます。


【茨城百景 大利根河畔景勝の地】
 昭和25年に茨城県と茨城新聞社により選定された、茨城県の景勝地。しかし選定当時の茨城百景一覧表には「古河遠景」と言うのはあるのですが、「大利根河畔景勝の地」と言うのは存在しません(´・ω・`)。。



■菜の花フェスティバル
 大利根川の川べりを眺めると、黄色い風景が広がります。

 立て旗があり、「菜の花フェスティバル(境町観光協会)」と書かれています。そうかぁー、この時期は菜の花が咲き乱れる時期なんですねー。

【「菜の花フェスティバル」の旗】
 利根川の川べりでは、境町観光協会による菜の花のイベントが開催です。緑色の旗が目印。


【菜の花フェスティバル】
 辺り一面に広がる黄色い菜の花。噂を聞きつけたカメラマンたちが、あちらこちらで菜の花を撮影しています。



■境の風景:高瀬舟さかい丸
 さらに、大利根川を下りていくと、「高瀬船さかい丸」の看板。

 “境の渡し周遊航路”と称して、「境河岸〜関宿水閘門〜境河岸」と巡る遊覧船が周航しているようです。大人200円。子供100円。


 そろそろ香取神社での『塚崎の獅子舞』が始まる時間かと思われます。

【「関東の富士見100景」のプレート】
 「富士山の見えるまちづくり」と称し、平成16年に国土交通省が「利根川境河岸付近堤防」を富士山の見える百景として認定しました。


【「高瀬舟さかい丸」のプレート】
 矢切の渡しならぬ、境の渡し。交通が海、川が主流だった時代の名残なのでしょうか。

【高瀬舟さかい丸】
 4月から9月の期間運行される周遊船。大人200円、子供100円とお手ごろな価格です。



■塚崎の獅子舞(香取神社)
 宮戸川を越えた先の右手に、木々が生い茂っている場所が見えます。
 これまでの旅の経験から申しますに、あそこ(木々の生えている場所)に神社(香取神社)があるものと思われます。

 木々を取り囲むようにある道路には、たくさんの車が駐車しています。
 これだけたくさんの人が来ているということは、本日ここで、何かが行なわれているのは当然のことでしょう!。ここが本日訪問予定の、香取神社のようです(^^)v。

【木々でこんもりした場所】
 向かう場所が神社やお寺の場合、その一体は土地開発されずに自然が残っています。よって、辺りと比較して、“こんもり”している場合が多いのです。(旅人の知恵)


【こんもりした土地に沿うようにして駐車】
 近くに商業施設や公民館系の建物が無いのに、多くの人が来ている様子。ここでお祭りなのは確実です。

【桜が咲いている】
 今年(2006年)の開花は少々遅れていましたが、ここに来て春の木々が芽吹いてきました。


【塚崎の獅子舞(春)】
 香取神社境内に入りますと、拝殿に国旗が掲揚されています。お祭りの出店も出ているし、たくさんのお客さんでにぎわっています。


 香取神社の境内に入り、香取神社の風景や、お祭りの風景などを撮影。
 13時40分を過ぎた辺りで、獅子の被り物をした子供たちが境内に入ってきました。3人の獅子が、お囃子に合わせ踊りを始めます。


 塚崎の獅子舞は、香取神社の祭礼(4月、7月、11月の15日)に五穀豊穣、天下泰平を祈って行なわれるお祭りです。

 獅子舞は「男獅子(お・しし)」、「女獅子(め・しし)」、「中獅子(なか・しし)」の3頭からなり、篠笛と太鼓に合わせて舞を舞います。

 舞の種類は、「はねこみ」、「せきもんどり」、「ひら」、「うずめ」、「ぶっちらかし」、「天水こぼし」など、10種類あります。

 その中でも「天水こぼし」という舞は、大干ばつの際に雨乞いのために舞うもので、文化年間(1804〜17)の大干ばつの際、関宿城主久世大和守に依頼され、大雨を降らせたをいう言い伝えがあります。大雨を降らせることができたため、関宿城主から褒章“いげたにほん”をいただきました。その褒章がである紋が、男獅子、中獅子の「風かけ」に記されています。
「境町教育委員会」設置の文化財案内板、および、
『茨城の神事』(茨城新聞社)より、抜粋、引用



【獅子が入場してくる】
 さきほど、境内に入るときに利用した神社横の道から、3頭の獅子が入場してきました。

【3頭の獅子が礼】
 香取神社拝殿にて、3頭の獅子が並び、一礼します。



【香取神社の参拝道】
 「塚崎の獅子舞」の舞台である香取神社の参拝道。参拝道両脇の土地は、神社の所有ではなさそうで、別の雰囲気。それでも参拝道だけは長年の歴史を刻んできたであろう木々が根付いています。
 写真は前方が神社への入口(鳥居)方面。後手が境内(拝殿)がある方向。


【狛犬(左:あ)】
 世の中には“狛犬マニア”さんもいらっしゃるようで、こういう意匠は好きなのかもです。

【狛犬(右:うん)】
 狛犬は阿吽(あ・うん)の呼吸ならぬ、口の開き方が「あ」と「うん」で表現されています。


【香取神社の鳥居】
 鳥居の先の拝殿までは、「塚崎の獅子舞」の獅子舞が行なわれています。少し離れた場所のため、お囃子は聞こえてきません。静かな空気の音だけが聞こえてきます。


【幟(のぼり)が掲揚】
 達筆すぎて、何と書かれているか不明。「昭和53年11月15日塚崎氏子中」とだけ読めます。

【香取神社の碑】
 碑の右手には、「(茨城)県指定無形文化財 塚崎の獅子舞」と、表記されています。


【塚崎の獅子舞(春)】
 塚崎の獅子舞は、春(4/15)、夏(7/15)、秋(11/15)の3回、催されるお祭りです。獅子は3頭「男獅子(お・しし)」、「女獅子(め・しし)」、「中獅子(なか・しし)」から構成されています。


【獅子の腰】
 巻物なのか、筆なのか。獅子の腰には、道具とも思えるものが挟まれています。

【獅子舞(動画:6コマ)】
 塚崎の獅子舞では、足の運びが重要な気がしてきました。一部をコマ送りにて。


【塚崎の獅子舞(春)】
 現在の塚崎の獅子舞では、お囃子はCDにて演奏。笛のみがライブになります。


【獅子の面】
 曲面や色具合が、職人の手で作られたことを理解させてくれます。

【ひょっとこ】
 お賽銭(?)をひょっとこの腰袋に入れると、子供にはお菓子、大人には日本酒をくださいます。


【塚崎の獅子舞(春)】
 3頭の獅子は数組おり、順繰りに交代して踊りを舞います。


【「風かけ」に頭を入れる】
 舞が終わると、見学者は「風かけ」に頭を入れ、無病息災、産まれた子供への健やかな成長、良い子宝が授かるよう祈る慣わしがあります。

【塚崎の獅子舞 お囃子のCD】
 今はお囃子を生で演奏することは無いそうです。曲名に、はねこみ、せきもんどり、でぶえ せきもんどり、二ツ道行、しゃぎり道行〜しゃぎり、うずめ、一ツ道行、二ツ道行。



■塚崎の獅子舞が終わる
 時刻は15時30分になろうとしているところ。

 獅子舞は終焉を迎えるようで、拝殿向かって左手の棟に移動します。

 神様をお返しする儀式が終了すると、かぶっていた獅子もはずされます。

【向かって左の棟に】
 獅子舞が終わると、拝殿に向かって左の棟に移動します。


【奉納の舞?】
 ここでもまた、獅子舞が始まります。

【神様の移動?】
 抱えられた神輿?が入っていきます。


 【獅子が脱がされる】
 踊りの終わった獅子たちの被り物がはずされ、棟の中に運ばれます。

【一礼】
 参加者たちが一礼。


【奉納の儀?】
 塚崎の獅子舞は、春、夏、秋、と催されることを考えると、この“春の儀”は、踊りやお供えをすることにより、今年の農業が無事に行なえ、たくさんの収穫が得られるように祈る(五穀豊穣)ことを明確に示していると言えます。


 一連の流れが終わると、お祭りに参加していた子供たちにお菓子が配られます(^^)。



【お菓子を配布】
 お祭りに参加した子供たちに、お菓子が配られます。

【テントも撤収】
 拝殿向かって右手に設置されていたテントも、お祭りの終了と共に撤収作業に入ります。


 お祭りも終わったことですので、帰ることにします。
 バス停「静小学校入口」から、JR古河駅行きに。



■色々な境町の花々
 香取神社に向かう際に、境町の街中で見つけた、カラフルな花々の写真もアップしておきます。

 境町の街中では、一般の方々によるの育成が盛んなようで、ビジネスではなく、花を愛でる気持ちからか、たくさんの色とりどりの花々を観ることができます。

【黄色い菜の花】
 利根川河川敷で観た、「菜の花フェスティバル」の菜の花。


【ピンク色の花】

【紫色の花】


【黄色い花】

緑色の花→キャベツ・・・】



■一足遅れの、古河の桃まつり
 古河駅に向かう途中、今年の『古河の桃まつり』桃の開花が見られなかったことを思い出します。時刻は17時30分になろうとしているところ。辺りは薄暗くなってきておりますが、まだ撮影するには十分な時間です。

 古河の桃まつり会場である古河総合公園近くである、バス停「原十字路」にて下車することにします。

 バス停から歩くこと15分。
 古河総合公園に到着しました。時間が遅いこともあり、園内は人が少なめです。

【バス停「原十字路」】
 境町方面からJR古河駅に向かう途中にある、古河総合公園最寄のバス停。

 桃林
 桃の開花としては、Maxを過ぎてしまった感はありますが、先日訪問したときよりもたくさんの桃の花を観ることができました。


【古河総合公園】
 先日は、桃の開花時期からちょっとだけ早かったようで、桃の開花を観れませんでした。

【桃の花(ピンク)】
 暖冬とは言え、春の暖かさは例年に比べ遅かったようです。やっと咲いた、桃の花。。


【少々遅れた、古河の桃まつり】
 先日の「第30回古河の桃まつり」訪問時は、1,2部咲き程度だった古河総合公園の桃も、4月中旬を向かえ、ほぼ満開の状態のようです。


【桃の花(桃色)】

【桃色(赤+桃色)】


■駅繁華街方面に帰る豆知識
 18時を回った段階で、写真撮影は困難。

 このまま、古河駅まで歩くことにします。駅への方角はだいたいで分かるのですが、微妙な方向調整は、遠めに見える古河駅前の高いビル「アプリKOGA」を眺めながら、歩くことにします。
 こういう歩き方も、長年知らぬ土地を歩いてきた経験からできることです(^^)。

【駅繁華街に帰る方法】
 低層住宅地域において、駅周辺の高層マンションなどは、駅方面に向かう際の目印になります。(旅人の知恵)



(この項おしまい)
 
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関連リンク
第30回 古河の桃まつり(20060321)・・・先日訪問した、桃まつり。







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