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20 死の八甲田山に向け、出発!



青森駅前にて バスを待つ

 『旅人よ 青森傷心旅行』の2日目。
 今日はこの旅の本命でもある、「八甲田山」に登ることです。
 八甲田山と言えば、新田次郎の作品「八甲田山死の彷徨」でも有名な雪山です。
 戦中日本軍は、当時のソビエト対戦の模擬演習と銘打って、八甲田山雪山演習を行ないました。ピクニック気分で演習を迎えた後藤隊長の部隊は、極寒の中、次々と息を引き取り、壮絶な死にかたをしました。それはもう、気が狂って川の中に飛び込んでいく兵がいれば、小便をしたくても手が凍えてズボンを下ろせず、そのまま漏らしてしまい、その部分が凍り付いて体力を奪われ死んでいくなど、まさに「壮絶」としか言いようのない話です。実話です。

 季節柄、雪が降るか降らないかの時期ですが、八甲田山は夏でもスキーができるほど寒い土地とのこと。
 このために私はあらゆる装備を準備してきました。
 「ピクニック気分」では、いけませんからね!(真剣)。

 まず、服装です。
 下着は普段から来ている綿のTシャツ。本当なら、汗を吸わないポリエステル系の素材のほうが良いとのこと。ここはケチっていつものシャツにしました。
 その上はボアっぽい襟のついたシャツ
 さらにユニクロで買ったフリース。その上に、撥水加工なのに、熱のこもらないスポーツウエア(ズボン付き)も用意してあります。これにはフードもついています。

 ズボンはジーンズ
 現地でその上から先ほどのスポーツウエアのズボンを二重に履きます。

 も新調しました。
 ゴアテックスと言う、防水素材として有名な素材で作られたトレッキングシューズ。ミドルカットで、ちょっとした積雪なら問題ないでしょう。
 靴下はいつも履いているものですが、状況に応じて防寒用の足袋みたいな靴下も買ってあります。

 カイロも、小さいものと、靴に入れて使うものを用意。当然、予備もあります。

 リュックサックのカバーも買いました。ビニル製で、リュックサックの上から直接かぶせるタイプのものです。

 滑り止めのついた軍手と、サングラス耳当ても買いました。

 タオルも用意。

 万が一、遭難したときのために(ちょっと本気)、携帯食料(カロリーメイトとチョコスナック)、ポカリスエットも買いました。
 方位磁石フエも持参です。フエは万が一のときに、吹いて救援を求めるためのものです。

 デジカメ、スマートメディア(計128MB)と、電池、VAIO  C1も持ちました。

 それぞれの荷物は、リュックの中で個別にビニル袋に入れてあり、リュックがぬれても中まで浸水しないようにしてあります。


 我ながら、完璧でしょう。



 朝8時半、ホテルの1階にありますレストランで朝食。
 バイキング式の食事で、ご飯かパンを選べます。
 なかなか美味しいですねー。
 やっぱ食事はしっかり摂らないといけません。とくに今日は山登りですからねー。

 食事の後、10時近くまで部屋でサイトの更新作業。
 そして出発です!


 食事をすませ、青森駅前のバス乗り場に向かいます。  昨晩確認した、八甲田ロープウエー行きのバス乗り場。


 八甲田山ロープウエイまで行くバスは、昨晩のうちに調査済みです。
 この11月の期間中は、バスが日中に5本くらいしかありません。これは、ハイキングには時期はずれですし、スキーをするにはまだ早いし、みたいな感じだからのようです。私が選んだのは午前11時のバス。帰りのバスも、向こうで15時くらいに出発する便があるようですし、大丈夫でしょう。
 観光案内の書籍を読むと、この手のバスはかなり混み合うことがあるようで、立ち乗りになることもあるとか。小一時間も立って行くのはカンベンなので、早めにホテルを出たのでした。

 バス案内場で、八甲田山行きのバスであることも再確認しました。
 チケット販売機でバスのチケットも購入しました。1070円ナリ。

 この段階では、空はまあまあ晴れていました。
 10時半くらいからバス停でバスを待っていましたが、次第に雲行きが怪しくなってきました。
 当初、天気が良かったので、ナップサック軽装備でした。しかし、天気が悪くなってきたこともあり、一度ホテルに戻り、リュックサック重装備に変更しました。これは後で正解であったことを思い知ります。
 再びバス停に戻ると10時45分くらい。まだ誰も並んでいません。10時55分くらいになると、バスを待つ方々が並び始めました。かなり乗り込むのかなーと思っていたのに、実際に乗ったのは10人もいません。当然席にも余裕があります。やはり八甲田山の訪問時期が谷間であったために、そんなに向かう人も少ないのでしょう。


 バス案内所にて、乗車券を購入。現金でバスに乗ることもできますが、あらかじめ購入しておけば、降りるとき支払いがスマートですよね。  バスは八甲田山を目指し、出発。
 写真は青森中央郵便局。


 このバス、終点は酸ヶ湯温泉です。八甲田山ロープウエイはその手前になります。
 青森の市街を走り、だんだんと山に入っていきます。木々は葉っぱを落としているので、わりかしすっきりとした山並みです。眺めもよく、飽きることなくバスは進んでいきます。まったくの山奥ではなく、途中に学校があったり、ホテルがあったりと、いい感じの山並です。

 川にかかる橋です。  橋を渡るときに見える、あの山が目的地でしょうか?


 十和田湖の文字が見えます。  観光地「ねぷたの里」も、こちら方面なんですね。


 途中、青森公立大学があります。  だんだんと、建物が少なくなっていきます。


 木々は枯れ、視界が利きます。  ホテルヴィラシティー。
 ここの駐車場でバスはぐるりと回るのですが、視界がよく、運転手さんはゆっくりとバスを運転してくれます。このあたりが、観光客を大事にしているなーと感心しますね♪。


 さらに山奥に入っていきます。
 ところどころ、平坦な土地もあります。
 除雪車でしょうか?。


 路肩に目をうつすと、雪があります!。  そして、八甲田ロープウエイに到着となります。



2001年11月24日 取材
2002年6月26日 UP


>次は 2日目 「 21 八甲田山ロープウエイにて、スコールにあう 」


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